投稿日:2008-04-05 Sat
映画 「ブエノスアイレスの夜」“夜”ってだけあってなんとも暗い映画でした。
かなり重々しい空気が流れていますよ。
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父の病気の知らせをうけてスペインからアルゼンチンの実家へと帰ってくるカルメン。
独身のキャリアウーマンって感じで、毅然として家族の久々の対面でもまったく愛想がない。
二週間の帰国の間だけ借りていたアパートに夜毎通うカルメン。
過去に受けた警察からの監禁などの精神ショックで、肉体的な接触を伴うセックスをできなくなっていた彼女は、その部屋で、依頼してよんだ娼婦や男娼のあえぎ声を聞きながら自慰をして、性的興奮を得ている。
偶然やってきたモデル見習いで男娼のグスタフをきになったカルメンは、次も指名して、官能小説のセックス描写を朗読させ、その声で自慰をする。
直接対面することなく、壁を隔てた特異な関係がしばらく続いたあと、グスタフはこらえきれずに彼女と直接対面して彼女を抱きしめて、求めようとする。
しかし、カルメンは戸惑い彼を拒む。
グスタフの突然の行動が気になるカルメン。
二人はそのうち、体を重ねるようになる。親子ほどの年の差を越えて愛し合う二人。
カルメンにとっては、本当に自分の心を癒してくれる存在をやっと見つけたようなおもいだったのだが・・・。
冷たいキャリアウーマンの仮面を脱がし、かくしていた女の部分をさらけ出させた男がグスタフだったのだ。
この事実が後半の悲劇へと続いていく。
前半は、隠微で、謎めいていて大人の雰囲気。
カルメンの冷たい表情は何かしら心に傷をかかえて、それを守ろうとしているようにみえてうまかった。
若いグスタフとの関係がうまくいったときに機嫌がよくなるところは、女のかわいらしさを覗かせていて、かわいらしかった。
簡単にいうと変態性欲。
でもカルメンの場合は、普通のセックスができなくて仕方なくそういうことになってしまったという悲しい事情がある。
他人の声や官能小説で興奮するというのは、まぁ変体の中級くらい。
タモリいわく、普通のセックスから遠く離れるほどその変態度は強まるということ。
たとえば、下着は当たり前として、その人の使っていたものだけで興奮しる人もいるらしい。
自分の頭のなかで、物語を組み立てて、その物語が性的興奮を呼び寄せるのだ。
何の話だよ。
ちょっと、脱線いたしましたことをお詫びします。
後半、意外な事実、なんとも皮肉な事実が明らかになり、二つの家族に大きなダメージを与えることになる。
この設定がちょっとできすぎな感じなんだけど、それでもラストに向けて惹きつけられた。
二つの家族が崩壊していくとともに、あらたな家族の関係が生まれかける様子。
ラストの二人の抱擁は何とも感動的でよかった。
暗いなかで、かすかな希望を予感させるシーンだった。
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