投稿日:2007-02-01 Thu
読むまでまったく知らなかったけど、K2って世界でもっとも危険な山なんだって。なぜかって?
登った人の7人に1人は死んでいる計算になるらしい。
今日の本は、そのK2に上った5人の女性の人生、K2に行き着くまでと登頂後を綴った力作ノンフィクションです。
ジェニファー・ジョーダン著
「K2 非情の頂
5人の女性サミッターの生と死」
![]() | K2 非情の頂―5人の女性サミッターの生と死 ジェニファー ジョーダン (2006/03) 山と溪谷社 この商品の詳細を見る |
まず、一言いうならば、
面白かったです。
5人の女性のこの壮絶な人生。すごいよー。
その5人とはこちら・・・・
ワンダ・ルトキェヴィッチ1986年にK2に登頂。
リリエンヌ・バラール 1986年にK2に登頂後、下山中に死亡。
ジュリー・トゥリス 1986年にK2に登頂後、下山中に死亡。
シャンタル・モーデュイ 1992年にK2に登頂。
アリスン・ハーグリーブス1995年にK2に登頂後、下山中に死亡。
これは、プロローグに書かれているものです。
そうです。3人は無事に下山できずに山で力尽きています。
その結論を知りながら、彼女達の生い立ちとK2までの人生をたどるのです。
もう、それだけで俺はジンジン来ましたよ。
だって、最期がどんなに辛かっただろうかと想像してしまうから。
実際、8000メートルの巨峰の環境は、平地のものとはまったく違う。
登山の本の醍醐味でもあるけど、この高山の息苦しさをと悪天候を疑似体験。
俺も、この5人と一緒にK2に上っているからもう疲れてしょうがなかった。
風速100メートル以上にもなる強風と激しく打ち付ける雪。
寒さと疲労感に耐えながら、それでも彼女達は自分の進むべき頂上へと歩を進める。
そこまでして山に登りたいのかよ。
でも、この本を読むとちょっとは彼女達の気持ちがわかった気がする。
彼女たちの登山を、無謀な暴挙だと非難するひともいるだろう。
著者は、エピローグでこう言っている。
深く調べていって、その女性たちに親しみが湧いてくるにつれて、、私は腹が立ってきた。無差別殺人か、馬鹿げた交通事故でわが子を喪った親の気持ちが荒れ狂うように、わたしも似たような気持ちになった。なぜ、彼女たちは問題が起きているのに、気付かなかったのだ?なぜ、彼女たちは引き返さなかったのだ?なぜ、彼女たちは経験不足のままK2へ行き、山を出し抜こうとしたのだ?盲信、勇み足、自分勝手・・・
(略)
だが、私は自分の調査が終盤に差しかかってくると、彼女たちの死に平安を感じるようになってきた。彼女たちが堂々と生きたことを理解し、彼女たちがあまりに若くして死んだとはいえ、無意味に死んだわけではないと理解した。彼女たちは情熱を賭けて生き、魂を込めて自分の好きなことを実行した。
(略)
・・・そのような淵に生きることを、私は決して褒めないけれど、この五人の女性が自ら危険を引き受けたというなら、彼女たちを非難できないし、山を非難することもできない。
(略)
・・・K2に関わった女性たちは、選択の自由を行使して、彼女たちが死んだその場所で死ぬことを選択したのだ。
(略)
山に生き、山に死のうと選択することは、ひとつの情熱であり、目的意識であり、才能である。怠け者の傲慢でもなければ、自分勝手な気紛れでもない。彼女たちは才能溢れるクライマーであり、自分たちの最大の目標を山々に見出したのだ。
最期に第3章のはじまりの言葉を・・・。
「山は決して征服できない、自分自身を征服するのだ」
五人の壮絶な人生にただただため息の一冊です。
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こんにちは。コメントありがとうございました。
この本は本当に読みごたえのある本でした。痛々しいほどの彼女たちの人生、8000mを越える場所での壮絶な自然との格闘などなどかなりグッタリ疲れましたが、最後まで読み終えたときはすごく充実感がありました。挫折せずに良かったぁーと心から思った本でした。
この本は本当に読みごたえのある本でした。痛々しいほどの彼女たちの人生、8000mを越える場所での壮絶な自然との格闘などなどかなりグッタリ疲れましたが、最後まで読み終えたときはすごく充実感がありました。挫折せずに良かったぁーと心から思った本でした。
>yuzitoさん
山に登ることも大きな挑戦なんですが、それ以前に、男の登山家や世間の目や外国の女性差別なんかと戦う姿にも、感動しました。
山に登ることも大きな挑戦なんですが、それ以前に、男の登山家や世間の目や外国の女性差別なんかと戦う姿にも、感動しました。
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