投稿日:2007-01-29 Mon
直木賞作家の東野圭吾。著者の作品を読むのは、受賞作の「容疑者Xの献身」
以来・・・。
安定した筆力の著者ですから、楽しませてもらおうと舌なめずりをしながら読みました。
東野圭吾著
「赤い指」
の感想です。
| 赤い指 東野 圭吾 (2006/07/25) 講談社 この商品の詳細を見る |
タイトル「赤い指」
なんか謎めいていて、なんともそそるじゃないですか。
早く物語りの世界にのめり込みたい・・・そう思わせるね。
しかし、内容は何とも暗いよ・・・。
認知症、いじめ、親子のコミュニケーション不足、熟年夫婦の不仲、嫁姑問題。
それら、現代の日本の家庭が抱える問題をほぼ網羅。
だってさぁ、サラリーマンの昭夫が家に帰ると、見知らぬ女の子の死体が庭に転がっていて、中学生の息子が殺したと言うんだよ。
勘弁してくれよって誰もが思うでしょ。
もう、何やってんだよ。
警察に届けるって昭夫は言うんだけど、女房の政恵が息子を犯罪者にはしたくないと猛然と反対する。
息子は父親の昭夫とは、ほとんど口を利かなくなって、母親にしか心を開かなくなっている。学校では、いじめに会っているようだと政恵に聞かされる。
お前が甘やかして育てたからだと政恵を責めるが、父親らしいことを何もしてこなかったでしょと逆にキレられる。
悩んだ末、昭夫は少女の死体を近くの公園にすて、息子の犯罪を隠そうとするのだが・・・・。
犯罪を起こした側だけでなく、捜査する刑事のほうにもきちんとドラマが用意されていて、飽きさせないよ。
やはり、読みどころは犯罪を隠そうとする昭夫の行動と心理。
公園まで死体を運んで捨てるまでのところは、興奮するね。
誰かに見られてないか、ハラハラしたもん。
俺も読みながら死体、運んでたよ。
プラス、なんでおれがこんな事しなくちゃならないんだよ。
あんな馬鹿息子のために・・って心理が良くわかる。
物語は結末に向かって進むが、もう一ひねりあり、ラストは優秀な刑事の仕掛けたドラマがある。
そして、じんわりと胸が熱くなる感動の場面がまっている。
暗い出来事ばかりの世の中で、それでもしっかりと誰かのことを思って、支えあえばちょっとはいい世の中になるんじゃないか、とかすかに差し込む希望の光を見せて終わる。
食べること、住むこと、着ること・・。それらに満ち足りている現代の日本。
でも、幸せって何かね・・・と問われているように感じたよ。
んんん・・・・。
誰もが感じるこの不安感、焦燥。
貧しい国のひとたちからみると、贅沢な悩みだと思うけど。
文章も読み安いし、ボリュームもちょうどいいし、上質エンタテイメントを堪能したっていう満足感でいっぱいになりました。
家族と親の愛情の深さに感動させられる一冊です。
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タウムさん、こんにちは。
コメント、TBありがとうございます。
現代の世相を凝縮したかのような家族の姿、寒々しかったですね。
息子を護るための罪の行方。
刑事の問いかけに葛藤する昭夫。
加賀刑事の事件に向き合う姿勢に、読み応えがありました。
コメント、TBありがとうございます。
現代の世相を凝縮したかのような家族の姿、寒々しかったですね。
息子を護るための罪の行方。
刑事の問いかけに葛藤する昭夫。
加賀刑事の事件に向き合う姿勢に、読み応えがありました。
>藍色さん
犯罪を起こした方にもドラマがあるように、捜査するほうにもドラマがあって、よかったと思います。
犯罪を起こした方にもドラマがあるように、捜査するほうにもドラマがあって、よかったと思います。
装幀は緒方修一。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞。1999年『秘密』で第52回日本推理作家協会賞を受賞。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木賞を受賞。主な作品『宿命』『白夜行』『幻夜』『どちらか 2007-01-30 Tue 11:28:03 | 粋な提案
東野圭吾東野 圭吾(ひがしの けいご、1958年2月4日 - )は、大阪府大阪市生まれの小説家。.wikilis{font-size:10px;color:#666666;}Quotation:Wikipedia- Article- History License:GFDL 2007-02-22 Thu 15:38:21 | ミステリー館へようこそ
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