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タウム1

Author:タウム1
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「自分の感性くらい 自分で守れ ばかものよ」 茨木のり子

この言葉を肝に銘じて、本や映画を鑑賞しています。
やっぱり読書はいいですね。
いつも何かしらの本を読んでいます。
ミステリーから純文学まで・・。
特にノンフィクションはやめられないですね。
知らなかったことがわかる快感、魂の解放って感じで・・・。

オススメ本・・・「おそめ」 伝説のホステスの生涯。何ともいえない思いになりますよ。 「わたしを離さないで」 この気高く、奥深い感じ。小説の魅力に満ち溢れてます。 オススメ映画・・「イン・ザ・ベッドルーム」 二人の女優の演技にホレボレします。  「ザ・コンテンダー」 信念を貫くとはこういうこと。強いメッセージを感じますよ。

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2001年のネパールが舞台のミステリー。  米澤穂信 著 「王とサーカス」
「王とサーカス」
米澤穂信 著

2016年版このミス国内編1位の作品。
各方面で評判になった、
王族殺害事件が起きた2001年のネパールが舞台のミステリー。





著者の作品は「満願」「折れた竜骨」「リカーシブル」等を読んでいる。

それまでの印象は、あまり好みの小説ではないというものだったが、
ランキングで一位ということと、
王様のブランチでも絶賛されていたので読んでみました。


語り手は太刀洗万智という元新聞記者。
今はフリーのライターとして雑誌などで記事を書いている。
物語は太刀洗が取材で訪れたネパールで遭遇する、
王族殺害事件と、その取材で知り合った軍人の殺人事件を中心に語られる。

ネパールが舞台で、しかも王族殺害事件が起きた2001年の物語ということで、
期待度はこれまで以上に膨らんだ。

結論からいうと、
過去の著者の作品と同じ印象で、
好みの作品ではなかった。



ここからは批判的な内容です。
(ファンの人すいません)


冒頭から前半を通して続く、
細かな描写が好きじゃない。
もちろん、後半の謎解きにつながる伏線を潜ませていたりするので、
必要だというのはわかるのだが・・・。



大きな事件が起きた2001年のネパールが舞台ということだったが、
想像していた内容とは大きくかけ離れていた。
なんというかある程度壮大な物語を想像していたが、
まったくスケール感を感じなかった。
王族殺害事件は物語の本筋とはまったく関係がなく、
太刀洗が事件を取材する様子もほぼ緊迫感がなかった。
めくるめくような陰謀に巻き込まれるのかと勝手に想像していた。


ネパールで泊まっている宿の近くをウロウロするばかりで、
終わってみると、安っぽい殺人の真相をつきとめただけだった。

ミステリーや本格推理のファンならうなるような出来なのかもしれないが、
そうでない読者ならそれほど高評価はしないのではないか。

よく出来ているとは思うのだが、
パズルのピースをすべてぴったりはめようと
物語を組み立てているので、
まとめすぎな感じするし、やっぱり全体的に陳腐に感じる。

語り手を含めて登場人物もあまり描けていないように思う。
それぞれの人生の葛藤や苦悩がまったく感じられなかった。
(まったくというのは言い過ぎかも)


物事は何事も好みなので、
興味を持った方はぜひ読んでください。
この作品を気に入るかもしれません。






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テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学

小説 | 13:47:34 | Trackback(0) | Comments(0)
連鎖する十代の殺人。    一橋文哉 著  「人を、殺してみたかった 名古屋大学女子学生・殺人事件の真相」
「人を、殺してみたかった 名古屋大学女子学生・殺人事件の真相」
一橋 文哉 著



日本中を震撼させた、
名門大学の女子学生が起こした殺人事件のノンフィクション。
犯罪を起こした少年少女は更生できるという前提の今の法体系や更生プログラムが、
限界を迎えているという現状を強く実感しました







名門の名古屋大学の女子学生が知り合いの女性を自宅アパートで殺害した事件。

事件と犯人の女子学生について知れば知るほど、
どうして犯行に及んだのか、
ますますわからなくなりました。


女子学生は仙台出身。
仕事で毎日忙しくしている母親と、
研究に没頭し、仕事らしい仕事をしない父親の、
すこしゆがんだ家庭でそれまでを過ごしている。
仕事をしない父親に母親は厳しくあたっていたらしい。
そんな息苦しい環境から逃れるために、
名古屋大学に進学したそうだ。

化学や薬物に魅せられていた高校時代。
そのころすでに同級生に毒をもり、
失明状態にする事件を起こしている。
しかし事件は体面を気にする学校と、
警察の捜査怠慢でうやむやになってしまう。

また女子学生は動物を実験台にして毒の効能を試したりしている。

すでに異常な兆候はいろいろなところで現れていた。
同級生が失明した事件がもっと捜査されていれば、
新たな被害者は出なかったかもしれない。


動物を殺したりする兆候は、
神戸の酒鬼薔薇少年でも確認されていて、
共通している。


この女子学生が特徴的なのは、
過去に人を殺した(殺そうとした)若い殺人者たちを
崇めたてているところだ。
酒鬼薔薇はもちろん、秋葉原で車を暴走させた男や、
静岡で母親に毒ももった少女など、
事件について詳しく調べて、
その人物にあこがれ、自分を重ね合わせている。

大学に入り、一人暮らしになってからは、
SNSに毒のことなど
さまざまなつぶやきを書き込んでいることにも
驚いてしまう。
自由を手に入れた女子学生は、
妄想を現実にして人を殺してしまう。
計画的なようであり、場当たり的でもある、
幼稚で中途半端な犯行。


殺人者にあこがれる心理。
どうしても理解できない。

恐ろしいのは、十代が起こす猟奇殺人事件は、
確実に連鎖しているという事実。
ネットの発達が少なからず影響していると思う。
今後も新たな殺人者が、現れるだろう。
取返しがつかない事をする前に、
まわりのおとなが気付ければいいのだが。


女子学生の殺されたのは、
宗教の勧誘に訪れた、エホバの証人の教徒の老婦人。
老婦人に対しては普通に対応していた女子学生だが、
実際は熱心な勧誘に反感を感じていたようだ。

優等生だったという女子学生。
家庭環境の影響なのか。
親への反発からなのか。


現代の若い殺人者は少年法や刑罰などを、
よく知っていて、
その上で犯行に及んでいるというもの恐ろしい。

そんな若者の凶悪な犯罪に、
現在の法体系や処罰のシステムが合わなくなってきていると、
著者は警告している。
若者は更生できると考える現在の少年法。

酒鬼薔薇が本を書いたり、
ネットでヌードをさらしたりしている事実を知ると、
著者の警告が的を射ているように感じる。











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