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タウム1

Author:タウム1
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「自分の感性くらい 自分で守れ ばかものよ」 茨木のり子

この言葉を肝に銘じて、本や映画を鑑賞しています。
やっぱり読書はいいですね。
いつも何かしらの本を読んでいます。
ミステリーから純文学まで・・。
特にノンフィクションはやめられないですね。
知らなかったことがわかる快感、魂の解放って感じで・・・。

オススメ本・・・「おそめ」 伝説のホステスの生涯。何ともいえない思いになりますよ。 「わたしを離さないで」 この気高く、奥深い感じ。小説の魅力に満ち溢れてます。 オススメ映画・・「イン・ザ・ベッドルーム」 二人の女優の演技にホレボレします。  「ザ・コンテンダー」 信念を貫くとはこういうこと。強いメッセージを感じますよ。

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調査報道でスクープを連発した著者の回顧録。  清水 潔 著 「騙されてたまるか 調査報道の裏側」
「騙されてたまるか 調査報道の裏側」
清水 潔 著



多くのスクープ報道をしてきたジャーナリストによる回顧録。
著者のこれまでの仕事が事件ごとにまとめられていてとても面白く読みました。









著者は調査報道を得意とするジャーナリスト。
「桶川ストーカー殺人事件―遺言」では、埼玉県警の怠慢と嘘をあばき、
「殺人犯はそこにいる: 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件」では、
足利幼女殺人事件の被告の冤罪の可能性を訴え、
さらには真犯人と思われる人物まで特定している。

警察などの公機関が発表する内容を記事にする報道と一線を画す調査報道。
それは、一から事件や事故を取材し、すべて自分の責任で報道しなくてはならない。

記者の著者が取材を通して感じる違和感。
警察が発表する内容と、取材で得た情報があまりにも違いすぎること。
それらを解消しようと取材に奔走するうちに、
真実に近づく様子は読んでいてぞくぞくする。

各事件の詳細は、各著書を読んでいただくとして、
本書は著者のこれまでの主な仕事が事件ごとに、
コンパクトにまとめられていて、
とても面白かった。


上で書いた二つの事件ももちろん面白いが、
そのほかの事件の取材の裏側も面白かった。


例えば、有名な三億円事件に関与したと名乗り出た男について。
本当に三億円事件に関与したのか調べるうちに、
男が鳩のレースで長距離の記録を作っていたことに突き当たる。
どうもインチキをして記録を作ったようだが、
記録は残っているそうだ。
その後の取材で男は三億円とは無関係であることが分かり、
当時著者が所属していた雑誌ではボツにすることにした。

しかし、後日別の雑誌に同じネタで登場しているのを見かけたそうだ。



それから、北海道で行方不明になった図書館職員の女性の事件。
道警は、家出の可能性が高いと本腰を入れて女性の行方を探さなかった。
しかし取材をすると家出として片づけるには不審な点が多かった。
女性の車が図書館に置かれたままであること。
女性のバッグなどが職場から離れた道で発見されたこと。
そして女性の携帯が職場に置かれたままになっていたこと、などなど。

行方不明になった当日、
図書館は通常通りに閉館し、施錠されている。
図書館から後の足取りがないことから、
図書館で姿を消した可能性が高い。
そうすると自ずと失踪に関与した人物が浮かび上がってくる。
疑わしい図書館を管理していた男を直撃するが、
犯人に違いないとの確信を持つが、追い詰めることはできなかった。
しかし、その後、道警がこの男を逮捕するに至り、
男の供述により女性の遺体が発見される。


多くの場合、犯罪を防ぎ、
犯人を捕まえている警察だが、
場合によっては間違った判断を下し、
自分たちの主張を正当化するために、
嘘の発表をすることもある。

そのことを考えると著者の存在が本当に貴重に思える。
そして、普段、警察の発表の報道で逮捕された人の情報も、
そのままは受け取れなくなってしまう。

報道の意義を大きく感じさせられる一冊です。










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テーマ:新書 - ジャンル:本・雑誌

新書 | 19:16:27 | Trackback(0) | Comments(0)
人気のリンカーンライムシリーズ最新刊。 今回は被害者に入れ墨を入れる殺人犯と対決。  ジェフリー・ディヴァー 著  池田真紀子 訳 「スキン・コレクター」
「スキン・コレクター」
ジェフリー・ディーヴァー 著
池田 真紀子 訳


著者の代名詞、リンカーン・ライムシリーズ第11作。
今作も読者を、心底楽しませてくれる一級のエンタメ作品でした。





ジェフリー・ディーヴァーの新作はなるべく読むようにしています。
どっぷりとエンタメ作品に浸れるので、
読書の楽しみを感じられます。


事故で半身不随になった元ニューヨーク市警の警部、リンカーン・ライム。
現在はその幅広い知識と鋭い洞察力をかわれて、
ニューヨーク市警のコンサルタントとして、
犯罪捜査に協力している。
というか、犯罪捜査をほぼ指揮している。
ファンにはおなじみのリンカーン・ライムシリーズ。


今回の相手は、被害者にタトゥー彫って、
その施術の際に針にインクとともに毒をつけて
殺すという特異な犯行を行う人物。

最初に発見された被害者の遺体には、「the second」と入れ墨は彫られていた。
そしてその文字を囲むように独特の波模様。

犯人はどんな意図があって入れ墨を彫るのか。
この文字は一体何を意味しているのか。
次の犯罪についてのメッセージなのか。


入れ墨を彫る犯人。
捜査の過程で、アメリカにおける入れ墨の現状が書かれていて、
とても興味深かった。
入れ墨だけでなく、皮膚にダメージを与えて、
形を変えたり、印を刻んだりすることも行われているらしい。
ボディーモディフィケーションと言われるらしい。

また、様々な毒を犯行に用いる犯人なので、
いろんな毒についての特徴なんかも出てきて、
それも興味深かった。
(例えば日本のフグ毒のテトロドトキシン。
外国人は毒の危険を知りながらフグを食べる日本人を相当物好きだと思っているらしい。)




現場に残された微細証拠をもとに、犯人に迫るライムとそのチーム。
やがて、半身不随になった事故後にライムが初めて解決した殺人事件の犯人、
ボーン・コレクターの影響をうけ、参考にしていることが分かり、
その後、犯人の最終目的が浮かび上がってくる。

ジェフリー・ディーヴァーならではのどんでん返しも健在。
後半はラストに向けて、犯人や犯行についての事実が次々と明らかになり、
ひきつけられっぱなしでした。


前半にちりばめられた伏線が結末に大きくかかわってくる。
読者(リンカーンも惑わされるが)をミスリードするエピソードも出てくるので、
身構えて読んでいても結局は意表を突かれてしまう。

おそらくは現実のアメリカの社会を反映して描かれていると思われる、
組織や団体の記述がとても興味深い。

ミリシア。

ネットで調べると民兵組織とでてくるが、
本作ではキリスト教原理主義のテロ組織の団体の一つとして登場する。
かなり偏った考えで、
キリスト教やキリスト教徒以外を迫害するような考えが団体の基本になっていて、
実際のアメリカで、もし実在するならとても怖いと思ってしまった。



過去に解決した事件、ボーン・コレクターやウォッチメイカーの事件がかかわっているので、
できれば作品順に読んだ方がより楽しめると思うが、
読んでいなくても十分楽しめます。


たっぷりのページ数で、
しかも上下2段。
いつものことながら、十分に楽しませていただきました。









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エンタテイメント | 19:39:29 | Trackback(0) | Comments(0)
NHKの番組「ヨーコさん“言葉”」の書籍化   佐野洋子 著  北村裕花 絵  「ヨーコさんの“言葉”」
「ヨーコさんの“言葉”」
佐野洋子 著
北村裕花 絵




NHKの人気番組を書籍化した一冊。
佐野洋子さんのエッセイと北村裕花さんの独特の絵で、
味わい深い大人の絵本としてなごむ本です。





「百万回生きた猫」で有名な佐野洋子さん。
本作は佐野さんのエッセイの朗読に北村裕花さんの絵を添えて放送している、
「ヨーコさんの“言葉”」というNHKの番組を書籍化したものです。

番組自体は全く知りませんでした。
佐野さんは、
実の母親について書いたエッセイ「シズコさん」
がとても印象に残っています。
その率直な言葉や表現はものすごく心に響きました。


子供の水泳教室を見学して才能について考えたり、
テレビの整形番組を見て、おばさんや老いについて考えたり。
そのほか、ピカソのこととか、雑種のペットのこと、
世間の目を気にせず勝手に生きたいという願いなどなど、
平易なことばで短くまとめられています。

一つのテーマがいい感じの長さ(短さ)なので、
気張らずに軽く読めるのもいい。

言っていることもいいです。
理想やきれいごとばかりではなく、
人間そのものを肯定し、そのままを受け入れている感じ。
なんともあこがれてしまいます。
長い時間を生きて、多くを経験した人間が、
過去の経験をふまえて吐き出すことば。
とても沁みました。

好きだったのは、伯母夫婦の結婚生活を描いた、
「その9 段々畑を上がっていった家にお嫁にいった」
長い時を経て微妙に変化する夫婦の関係がとても興味深かった。

人生の半ばを過ぎた大人にはぜひともおすすめしたい一冊です。








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エッセイ | 14:51:53 | Trackback(0) | Comments(0)