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タウム1

Author:タウム1
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「自分の感性くらい 自分で守れ ばかものよ」 茨木のり子

この言葉を肝に銘じて、本や映画を鑑賞しています。
やっぱり読書はいいですね。
いつも何かしらの本を読んでいます。
ミステリーから純文学まで・・。
特にノンフィクションはやめられないですね。
知らなかったことがわかる快感、魂の解放って感じで・・・。

オススメ本・・・「おそめ」 伝説のホステスの生涯。何ともいえない思いになりますよ。 「わたしを離さないで」 この気高く、奥深い感じ。小説の魅力に満ち溢れてます。 オススメ映画・・「イン・ザ・ベッドルーム」 二人の女優の演技にホレボレします。  「ザ・コンテンダー」 信念を貫くとはこういうこと。強いメッセージを感じますよ。

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タモリの数奇な半生     近藤正高 著 「タモリと戦後ニッポン」
「タモリと戦後ニッポン」
近藤正高 著



本書はタモリの半生と戦後の日本の、その時々の出来事を振り返っています。




長年、「笑っていいとも」と暮らしてきた人間なので、
番組が終了したときには、「タモロス」で、
仕事もうまくいかなかった。

「いいとも」終了から1年以上たった今、
冷静にタモリの半生を振り返る本書を手に取って、
改めてタモリという人物の特異さと偉大さを実感した。


多くの資料に当っているのがよくわかる。
タモリだけでなく、戦後の人物や出来事のエピソードも豊富。
相当の労作だったに違いない、

一連のタモリ関連本の中でも最後発の本書は、
よくまとまっているし、
タモリの半生をざっと振り返るには最適だと思う
一冊でもタモリを十分理解できるのでは・・・。
また、別の切り口としての戦後史、サブカルチャー史としても楽しめる。


タイトルの通り、
ほぼ、事実を時間をおって綴っている。
ところどころ、タモリとその時代や社会との関わりなんかを考察していて興味深い。

冒頭のタモリと旧満州との関わりも印象的だった。
タモリ自信は終戦直後に日本で生まれたのだが、
祖父や母は満州で暮らしていたそうだ。

戦後の引き揚げの混乱とソ連の国境侵入で、
あまり満州にはいい印象はなかったが、
日本の英知を結集してつくりあげた国家だったようで、
町のつくりや建物の設備なんかは、
最新式のものが使われていたそうだ。
満州から日本に引き揚げてきた人は、
日本の設備の古さに驚いたそうだ。

また五族協和というだけあって、
日本の堅苦しい人付き合いなんかがなく、
とても暮らしやすかったらしい。

そんな旧満州出身者の気風をタモリも、
母や祖父からひきついでいるのではないかと推測している。

また終章でも、
タモリと植草甚一、
タモリと森繁久弥の類似性を考察している。

タモリの人生について断片的に知っていたが、
こんな風に年代順に整理されたものを通して読むと、
なんと数奇な運命なのかと考えてしまう。
特に芸能界のきっかけとなるホテルでの山下洋輔トリオとの出会い。
何度読んでも運命的と思ってしまう。

デビュー当初はかなり特異な存在だったタモリが、
徐々に社会に受け入れられ、
人気者になっていく様子も興味深い。
(本人いわく、デビュー当時は、いまの江頭2:50のような存在だったそうだ)

たしかにいいとも初期のタモリは、
あの髪型といい、サングラスを含めた風貌といい、
脂ぎっていてなんとなくアブノーマルな雰囲気が漂っていた。
それが少しづつアクが抜けていくように、
社会に受け入れられてく。


いいともはほぼリアルタイムで視聴していたが、
「夕刊タモリ」や「今夜は最高」を意識してみていなかったことが悔やまれる。
小学生や中学生にとって、タモリは理解不能な存在だった。

本書を読んでもっとタモリについて知りたくなってしまった。
特にタモリ自身の思想や考えについて。

タモリ語録には今の日本が参考にすべきことが多くあるのではと思う。
たとえば、その年の目標を聞かれると必ずと言っていいほど、
「現状維持」とタモリが答えているのを覚えている。
右肩上がらりの経済を目標をとする資本主義を批判するように・・・。

またネットで一部話題になっているタモリレシピについてもまとめてほしい。
料理のレシピだけでなく、生活のレシピも。
例えば、風呂では「あ」のつくところしか洗わないそうだ。
頭、アソコ・・・。
体は洗いすぎると必要な皮脂まで失ってしまうかららしい。


これからどれだけ、タモリの番組を見られるかわからないが、
噛みしめるよう味わいたいと思う。











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テーマ:新書 - ジャンル:本・雑誌

新書 | 15:44:22 | Trackback(0) | Comments(0)
いつの時代も男はつらいよ。  奥田 祥子 著 「男性漂流 男たちは何におびえているか」
「男性漂流 男たちは何におびえているか」
奥田 祥子 著

いつの時代も男はつらいよ。
長年中年男性を取材している女性の著者による、
生きづらい今を生きる中年男性たちの“定点観測ルポ”。



著者は元新聞記者。

職場で男と肩を並べて働くうちに、
一見毅然としている中年の男たちが、
実際はさまざまな悩みや不安を抱えながら生きている姿に興味を覚え、
中年男性を取材するようになったそうだ。

以前ならまったく興味がなかっただろうが、
自分自身が同じ年代になったこともあって、
本書を読み始めた。

結婚・婚活、育児、介護、老い、仕事。

この五つの章に分けて、
多くの男性の人生を数年にわたって追いかけた様子をつづっている。

著者の取材対象者への温かいまなざしが読んでいて心地いい。
(男は基本、女に甘えたい願望があるのだろう・・・)
数年に渡る取材で連絡が途絶えたり、生活が一変したりした男性たちに、
根気強く励ましのメールを送るなどして取材を続けている。
また、取材対象者も著者に対して自分の人生をある程度さらけ出している。


結婚できないのではなく、結婚しないと言い張る婚活中の男性。

専業主夫になり、育児に熱中するあまり子供を虐待してしまう男性。

母の介護のために会社を辞めて、生活が困窮する男性。

更年期障害の治療で性機能が復活し、若い女と浮気し、家庭が崩壊する男性。

成果主義人事制度で出世レースからはずれ、体を壊したり、リストラされる男性。


不謹慎だが、どの方の人生もとても興味深く読んだ。
著者が言っているように、
本書の魅力は数年にわたって取材しているところで、
中年男性の上がったり、下がったりの人生が描かれている。

勝ち組と言われる一流企業に勤める男性は、
結婚相談サイトに登録し、
すぐにでも相手が見つかると考えていたが、
簡単には見つからず、
焦って様々な女性に接触するうちに、
いろいろと衝突して登録を解除することになり。

そして婚活を一休みして趣味のカメラの講座を手伝っているうちに、
一人の女性と親しくなり、結婚する。
相手の女性は、結婚相談サイトで書いていた理想の女性の条件とは
かけ離れていたそうだが、本人をとても幸せそうにしていたそうだ。


自営業の男性は、会社の業績悪化にともない体調を崩し、
男性更年期障害と診断され、ホルモン補充などの治療をうける。
その過程で、性機能も著しく回復して、
長年なかった朝勃ちも経験する。
仕事への意欲も出て、業績も持ち直してくる。
そして、若い女性と浮気に走ってしまうが、
妻の知るところとなり、
妻は息子を連れて家を出ていく。
浮気は会社の従業員にも知れ渡り、
数人の従業員が退職していく。

その後深く反省した男性は妻とよりを戻し、
息子との関係や家族の結びつきも以前より強くなったそうだ。


さまざまな男性の紆余曲折を一気に体験できてしまう。
長年にわたり同じ人の人生を追いかける定点観測のなせる技だ。

当たり前だが、人生は(禍福は)糾える縄の如し。
わかってはいるのだが、生きている本人は一喜一憂して、
なかなかそれを考えられないものだ。
(自分も含めて)


さまざまな男性が登場するのだが、
総じて言えるのは男は仕事に対する比重がとても大きく、
仕事を通して社会とつながっていると感じた。

また、だいぶ薄れてきたとはいえ、
「弱音を吐かない」
「勝負に勝たなければならない」
「女性を引っ張っていかねばならない」
という価値観にいまだとらわれているのも事実だ。


漂流男性が立ち直る家庭で、
そばで優しく見守る女性(妻)の存在も印象に残った。

つらいことが多い毎日だけれど、
それでも生きていかねばならない。
前に進まなければならない。


あとがきの著者の一言が印象にのこる。

男たちが生きづらいのは、
それだけ彼らの男としてのこだわりが強いからでもあり、
私はその姿に心動かされたのでした。

現実から目を背けず、男であることから逃げないで、
一歩ずつでも前進していってくださることを願ってやみません。











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テーマ:新書 - ジャンル:本・雑誌

新書 | 15:43:06 | Trackback(0) | Comments(0)
警察署で働く禁酒法時代のタイピスト     スーザン・リンデル 著  吉澤康子 訳 「もうひとりのタイピスト」
「もうひとりのタイピスト」
スーザン・リンデル 著
吉澤康子 訳





禁酒法があった頃のアメリカ、ニューヨーク。
警察署でタイピストとして働く地味なローズの前に新しいタイピストのオダリーが現れて
ローズの生活は一変する・・・。
グレートギャツビーの雰囲気をまとったミステリー作品。







禁酒法時代のアメリカ・ニューヨーク。

警察署でタイピストとして働く地味な女、ローズ。
両親を亡くして孤児院で育ち、規律正しい毎日を送っていた。
そこにあらたなタイピストとしてオダリーがやってくる。
可憐でおしゃれで誰もが思わず見とれてしまう魅力にローズも惹かれてしまう。

豪華なホテルで暮らしているオダリー。
夜な夜なもぐりの酒場に出かけて(禁酒法時代に)いて、
これまでの人生は謎に包まれている。

当初はオダリーを毛嫌いしていたローズは、ジョジョにオダリーに惹かれて
ホテルで共に暮らしはじめ、オダリーの世界にハマっていく。
(レズビアン的な箇所もある)

単純な娯楽作のミステリーだと勝手に想像して読み始めて、
予想を裏切られた。

かなり、文学的な作品だった。
はじめはとまどったものの、読み進むと惹きこまれた。

まずはその語り。
ローズの語りが縦横無尽に続き、
まさに人間の頭の中をのぞいているような、
脈絡ない経験談を聞いているような感覚だった。
この整理されていない語りが何とも文学的で、
慣れる頃にはハマっていた。

それからもう一つは比喩。
~のようなという比喩が次々と出てきて、
そのひとつひとつが印象的だった。

全体的な雰囲気は、著者が恋したというグレートギャツビーを思い出させた。
表現も適格で印象的なフレーズがいくつもあった。
例えばこんな感じ。

ものすごい金持ちとものすごい貧乏人だけが気取らないあけっぴろげなセックスを楽しめる。



結末は読者を煙に巻くような感じで、
いろいろとローズやオダリーについて振り返って考えてしまった。
一体何が真実で、何が虚構だったのか。

それにしても、
いまはもうないと言っていい、
タイピストという職業にもいろいろと考えを巡らせてしまう。

禁酒法時代のもぐりの酒場。
そこで飲む酒は背徳感も加わってさぞやうまかったことだろう。












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テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

翻訳本 | 22:28:44 | Trackback(0) | Comments(0)
フランス人のライフスタイル ⇒ 昔ながらの日本人のつましい暮らし? ジェニファー・L・スコット (著), 神崎 朗子 (翻訳)  「フランス人は10着しか服を持たない」
「フランス人は10着しか服を持たない」

ジェニファー・L・スコット (著)
神崎 朗子 (翻訳)


アメリカ人によるフランス人のライフスタイル紹介本。
書かれていることは納得できることばかりで、
改めて自分の生活(衣食住)を見直すきっかけになりそうです。



本書は、今年2番目に売れた本だとのこと。
中年のオヤジが読む本ではないと、
重々承知していますが、
タイトルに興味を惹かれて手に取りました。

予想通り、
女性向けのライフスタイル指南本なのではありますが、
とても面白く読みました。

著者は学生の時に、フランスに留学している。
その時の経験をもとに本書は書かれている。

著者がフランス人の生活に触れた時の驚きやときめきが、
率直に書かれているので、
読んでいるこちらまでその思いが伝わってくるようだった。
それから、訳がいいからか、語り口が軽いからか、
読んでいてまったく疲れない文章だった。
あまりにも違和感がないので、
外国人が書いた体で出版した本ではないかと、
疑ってしまった。
(著者近影が載っているので、外国人の著者実在しているのは間違いなと思う)


全部のフランス人がこの本に書かれているような生活を送っているか、
疑問に感じなくはなかったが、それでも興味深かった。

生活する上での注意点が、
あれやこれや、いろいろと書かれていますが、
要は、衣食住のすべてにおいて、
その食べ物は、その服は、その家(にある物)は、
本当にあなたが必要なものか。
それはあなたをハッピーにしてくれるか。

とりあえずの間に合わせで済ませていないか。
安いから、手っ取り早いから、
それを選んでいるのではないか。

本当にほしいもの、質のいい物を予算の範囲内で購入して、
長く使う。
その典型的な例として洋服をあげている。
タイトルにある通り、
ホームステイしていた家庭の家族は、
裕福でありながら、ワードローブの中は実にシンプルだったそうだ。
限られたもので生活し、その範囲で楽しむ。
一週間で2回も同じ服を着るのは気がひけるが、
フランスではよくあることだという。

未来のセレブを夢見るよりも、
毎日の生活をお気に入りのもので満たして、
充実させることが何よりも幸福なのかもしれない。

改めて物にあふれた生活を見直そうと思ってしまった。
自分が今、着ている服で、持っている物で、
本当に気に入っているものがどれだけあるだろう。

自分のお気に入りの香水を探して、
自分を香で表現しよう・・・、
なんてことも書かれていた。
個人的には香水の匂いが苦手なので、
同意しがたいと思う箇所もあるにはあった。

考えてみると、
以前の日本人も必要最低限の生活をしていたと思う。
背伸びせずに身の丈にあった生活をこころがけて、
かつ貧乏臭くならず暮らしていく。

とても示唆に富んだ内容だったように思う。
ぜひ同年代のオジサンにおすすめしたい。
女性だけに読ませるにはもったいない。


  




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エッセイ | 22:39:14 | Trackback(0) | Comments(0)