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タウム1

Author:タウム1
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「自分の感性くらい 自分で守れ ばかものよ」 茨木のり子

この言葉を肝に銘じて、本や映画を鑑賞しています。
やっぱり読書はいいですね。
いつも何かしらの本を読んでいます。
ミステリーから純文学まで・・。
特にノンフィクションはやめられないですね。
知らなかったことがわかる快感、魂の解放って感じで・・・。

オススメ本・・・「おそめ」 伝説のホステスの生涯。何ともいえない思いになりますよ。 「わたしを離さないで」 この気高く、奥深い感じ。小説の魅力に満ち溢れてます。 オススメ映画・・「イン・ザ・ベッドルーム」 二人の女優の演技にホレボレします。  「ザ・コンテンダー」 信念を貫くとはこういうこと。強いメッセージを感じますよ。

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■広   告

20年前の忘れたい出来事が、本に書かれていたら・・・。  ルネ・ナイト 著  古賀弥生 訳 「夏の沈黙」
「夏の沈黙」
ルネ・ナイト 著
古賀 弥生 訳



20年前の忘れたい出来事が、自宅に届けられた本に書かれていた。
デビュー作とは思えない上質のミステリーを十分に堪能しました。





著者は本作がデビュー作だそうだ。
とてもそうは思えない出来で、
最後まで楽しませてもらった。

語り手は、夫と息子がいるドキュメンタリー制作者のキャサリン。
家で見つかった見覚えのない本。
そこに書かれていたのは、20年前、
家族で旅行したスペインでの忘れてしまいたい出来事。
それは明らかにキャサリンのことだ。

一体誰が。一体何のために。

物語はもう一人の語り手の視点と交互に描かれる。
もう一人は、70過ぎの元教師の老人、スティーヴン。

徐々に語られていく、20年前の出来事と、
本が書かれたいきさつ。
キャサリンの家族とスティーヴンの家族との関わり。

旅行先での些細な出来事だと思われていた出来事の、
隠された真相が明かされる。

切ない話だ。
良かれと思って隠した出来事が思わぬ形で家族を壊していく。
家族の絆が危機を迎え、そしてそれを乗り越えていく様子。
ただし、家族の関係が再生されるわけではなく、
キャサリンが新たに歩みだしていく様子を示唆して話は終わる。

十分に楽しませてくれる作品ではあるものの、
やや不満も残る。

緊迫感が増していく前半に比べて、
終盤、物語のペースがダウンして、
モノローグ的な記述が増えて、
必死にまとめようとしている感じに違和感があった。

メディア関係で働くやり手のキャリアウーマン的なキャサリンが、
後半は反撃にでるのかと思いきや、
なんだか、しんみりとして、しっとりと終わろうとする感じは、
ちょっと物足りなさを感じてしまう。

ラストでもうひとひねりあるのかと期待してしまった。
もっとヒリヒリするような、別の結末でもよかったのではと思った。


印象に残ったのは次の箇所。


子供や犬を助けようとして溺死するのはいつも女ではなく男だ。
母親ではなく父親だ。
奇妙なことだが、
溺れかけた子供を助けるために水に飛び込んだ女の話など聞いたことがない。


確かにそうだな。
妙に納得してしまった。


読後にじっくりと余韻に浸りたくなる一冊です。









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テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学

翻訳本 | 23:42:12 | Trackback(0) | Comments(0)
STAP細胞事件とは何だったのか?   須田桃子 著 「捏造の科学者 STAP細胞事件」
「捏造の科学者 STAP細胞事件」
須田 桃子 著


STAP細胞事件とその報道の内幕を、
当時取材を担当していた新聞記者が振り返る。
日本を代表する最先端研究機関の理研、
発生・再生科学総合研究センター(CDB)の歪な体制に驚きました。






2014年の前半は次々と話題の人が登場して、
社会の関心が目まぐるしく変化したのを覚えている。

ゴーストライターの人とか、
携帯を隠して言い逃れできなくなった冤罪を訴えていた人とか。
そしてSTAP細胞を発見してとして
脚光をあびた小保方さんもその一人だった。

報道当初は、こんな若い人がすごい発見をしたなんてすごいと
単純に思ったのを記憶しているが、
それからすぐに論文の疑惑が報道され、
形勢は一気に逆転する。
当時の報道と世間の反応をまだ生々しく覚えている。

本書は、科学担当の新聞記者の著者が、
当時のSTAP細胞事件の一連の様子と報道の内幕を、
振り返ったノンフィクション。

ほぼ時系列に書かれていて、
STAP細胞発表の記者会見から、
次々と疑惑が明らかになっていき、不正が明らかになるまで、
緊迫感たっぷりに描かれている。
新聞報道の取材で得た、
記事にできなかった情報や、
当時者たちとのメールのやりとりが、
STAP細胞とその疑惑がどういうことになるのか、
不安になりながらも、
謙虚な態度で勇敢に報道する著者の姿に好感が持てる。
著者自身が理系の出身だからというのもあるかもしれない。

ただノンフィクションとして読むと、
少なからず物足りなさを感じた。
(まぁ、人によって好みは分かれると思いますが・・・)
取材に忙殺される新聞記者の日々と取材対象者とのやりとりなど、
読んでいてドキドキするのだが、
もう少し事件や日本や世界の科学界の反応や、
事件の背景の考察的な内容や、
理研の歴史や再生医学なんかの記述があってもいいかと思った。
前半から続くメールのやりとりや、
事態の進展を刻々と追う日々の様子には、
半ばあたりで少し飽きてしまう。

ただ後半、疑惑がはっきりと不正とわかる様子は、
一気に読んでしまった。

多くの男性の反応は小保方さんに優しく、
逆に女性は厳しかったように思う。
自分も結構、小保方さんいは好印象だったが、
改めて、この本を読んだ感想は、
実験結果や画像の取り扱いかたなどかなり杜撰で、
科学者としての経験が少ないとはいえ、かなり悪質な人物だと思った。
世間からの誹りは免れないレベルではないかと思った。

STAP細胞事件はいまや、
科学史において世界三大不正のひとつとされているそうだ。
結局、STAP細胞はいまのところ証明されていない。
なぜこんな不正が起きたのか。
また、経験の少ない若手の科学者のなぜこれほど持ち上げられたのか。

理研の発生・再生科学総合研究センター(CDB)の特殊な体制、
iPS細胞に対する強烈な対抗意識、
当初、科学論文を掲載する世界的な雑誌に相手にされなかったSTAP論文が、
いかにして掲載にいたったかなど、
読んでいてとても興味深かいところも多かった。

小保方さんの印象とは逆に、
共著者の山梨大学の若山先生には好印象を持った。
疑惑発覚後、いち早く論文取り下げを決断し、
その後の検証にも積極的にも関与して、
その誠実さがにじみ出ているようだった。

読み終わってもSTAP細胞事件について、
すっきりした感じはしない。
しかしながら、多くのもやもやした感じが消えていき、
不正事件が起きた理由みたいなものはわかった気がする。




















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テーマ:ノンフィクション - ジャンル:本・雑誌

ノンフィクション | 18:34:46 | Trackback(0) | Comments(0)