投稿日:2015-01-19 Mon
2004年長崎・佐世保で発生した、殺人事件。女子小学生が同級生の女子を学校で殺して、
報道でも大きく取り上げられた。
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被害者の怜美ちゃんの父御手洗恭二は、毎日新聞佐世保支局長。
著者は当時、御手洗さんを直属の上司に持つ、毎日新聞の記者だった。
佐世保支局がある建物の3階が御手洗さんの自宅で、
著者は怜美ちゃんとも毎日のように顔をあわせていた。
本書は2部構成で事件について書かれていて、
1部は事件発生から加害少女の処遇が決まるまでを
著者の体験を交えながら描いている。
2部は事件の加害者と被害者の家族が、
事件について独白する形で書かれている。
小学生が起こした凄惨な殺人事件。
事件発生後、支局は取材応援の記者であふれかえり、
普段なら考えられないような喧騒に包まれる。
著者は被害者家族と親しいかっただけに、
報道する側と報道される側の間で葛藤する。
この特殊な立場の著者の視点が、
本書の読みどころ。
加害者が小学生ということで、
普通の裁判にはかけられず、
処遇をがどういうなるのかも公開されない。
怜美ちゃんと加害少女のクラスでは、
交換日記がはやっていて、
二人も交換日記を数人の間でやっていた。
その交換日記でのやりとりが殺害の動機になっていた。
ほんのちょっとしたすれ違いとか軋轢。
何かが少し違っていたら事件は起きなかったかもしれない。
2部には加害者の少女の父親の視点からの文章がある。
家計がくるしく共働きで、
加害少女と共にすごす時間が少なかった。
だからといって事件が許されるものではないが、
加害者の父親となった人生についても考えさせられる。
ちょうど本書を読んでいた時に、
佐世保で女子高校生による猟奇的な同級生殺人が報道された。
あまりにもタイムリーすぎて怖くなってしまった。
佐世保という街には何か特別なものがあるのかと思ってします。
(佐世保には申し訳ないが・・・)
こちらの加害者の父親は、十年前の事件の父親とは、
社会的地位も、対応も対照的なように感じた。
終始、冷静で抑えたトーンの文章に
惹きつけられて読んだ。
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