投稿日:2014-05-28 Wed
「鈍足バンザイ!」岡崎慎司 著
ブラジルW杯で活躍が期待される、
日本代表のレギュラーフォワードの著書。
親しみやすい人柄がよくわかる一冊です。
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有名人の本を読むのはかなり久しぶり。
はじめはこの種の本のノリになかなか慣れなかった。
本人が語ったことを、
別の人間が文章におこした感じ・・。
内容やテーマによって、
章には分かれているが、
脈絡なく岡崎選手の雑談を聞いているようだった。
とはいいながら、
注目のサッカー選手の人となりがわかって、
興味深かったし、
今さらながら、プロスポーツ選手の厳しさを思い知らされた。
岡崎選手は順調にサッカー人生を歩んでいたのかと、
勝手に想像していたが、
プロとして初めて所属した清水エスパルスでは、
なかなか試合に出られなかったそうだ。
タイトルにもあるとおり、
プロとしては足も遅かったとのこと。
それでもあきらめずにコーチや先輩のアドバイスを参考に、
練習を重ねた結果、試合に出られるようになる。
本にも何度も出てきて、本人も自覚しているのだが、
岡崎選手は「後輩」キャラのようだ。
多くの先輩にかわいがられ、
さまざまなことを教わって成長している。
読んでいてすごくうらやましく思った。
常に自分を向上させようと、
意見やアドバイスを取り入れる姿勢はそう簡単ではないと思う。
性格がネガティブというのには驚いた。
常に悪い方に物事を考えているとのこと。
そうすれば、最悪のことが起こっても落ち込まずにすむそうだ。
いいことがあっても、悪いことがあっても、
あまり感情を表に出さないとも言っている。
熾烈な競争にさらされるプロ選手にしては、
とても穏やかで、よく活躍できていうなと思ってしまうが、
同じ感想を同じ日本代表の本田選手も発言している。
見た目や言動など、
本田選手とはまったく対照的な岡崎選手。
迷わずに岡崎選手の方を応援したいと思った人は、
少なくないのではないか。
ブラジルW杯がますます楽しみになった。
できれば岡崎選手がゴールをたくさん決めて、
決勝トーナメントに進出できたら最高だ。
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投稿日:2014-05-17 Sat
「殺人犯はそこにいる -隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件ー」
清水潔 著
冤罪で注目された幼女誘拐殺人の足利事件。
この事件は実は連続殺人のひとつなのではないかと疑問を感じて
取材をすすめた日本テレビの記者のノンフィクション。
著者の事件報道での誠実さと、警察の隠蔽体質、
メディアの事なかれ主義など印象に残ることばかりでした。
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著者は日本テレビ記者。
かつて、FOCUSの記者時代に、桶川ストーカー殺人事件の真相をつかみ、
埼玉県警の怠慢や隠蔽体質などを告発した人物で、
数々の賞を受賞している有名なジャーナリスト。
記者のスタートが大きなメディアではなかったことから、
記者クラブに加入できず、警察や官庁の記者会見などには参加できなかったとのこと。
その弱い立場が、警察の発表に頼らずに地道に取材することにつながっていて、
それが数々のスクープの元になっている。
刺激的なタイトルとは裏腹に、
文章を読み進むと、著者の事件報道に対する心構えや誠実さを感じた。
取材を通してつかんだ事実をひとつひとつ積み重ねて、
足利事件は連続幼女殺人事件のひとつではないかと断定する。
その結論は、足利事件で逮捕された菅家さんが真犯人ではないことを示していた。
栃木県と群馬県にまたがる5件の幼女誘拐殺人事件が、
連続した事件で同じ人物の犯行ではないかと推論する前半は、
隠された真相に近づくようでドキドキしながら読んだ。
栃木県警と群馬県警の管轄による弊害で、
事件の捜査情報が共有されないことが事件の解決を逃した原因のひとつではと、
書かれている。
5件の事件の真相を取材する過程は、
犯人とされた菅家さんの冤罪をはらすことにつながる。
結果として冤罪は晴らされ、
菅家さんは釈放される。
しかし、菅家さんの釈放は、
事件の捜査がスタートに戻ったことになる。
マスコミは菅家さんの報道が一段落すると、
事件の報道をほとんどしなくなるが、
実際は真犯人は捕まらず、
菅家さんが犯人で間違いないと強気だった栃木県警は、
冤罪という重大な過ちに腰が引けて、
新たな捜査はしない。
著者は事件の真相解明を求めて自身テレビ番組だけでなく、
数々の雑誌で連続事件の可能性を報じる。
さらには、真犯人だと思われる人物「ルパン」を特定し、
その情報を当局の幹部に提供する。
しかし当局は、過去の捜査のミスを責められないように、
著者の報道を無視し続け、
さらには時効を理由に捜査は意味がないとする。
国会の質疑でも取り上げられ、
当時の菅直人首相が新たな捜査に言及したり、
被害者家族が真相究明を求めて記者会見しても、
やはり当局は動かなかった。
幼い子供が無残にも殺された事件。
著者は罪のない子供たちの無念を晴らす、
その情熱だけを頼りに取材を続けたが、
いまだに犯人は捕まっていない。
書き残す・・・・。
著者は何度かこの言葉を使っている。
公権力が見逃した真犯人に、
やったのはお前だ・・・と通告し、
ジャーナリストとして最後まで真相解明を求めている。
後半は著者の精力的な活動でも、
真相解明に近づきそうで近づかないもどかしさと、
当局がいろいろと理由をつけて、
真相解明に乗り出そうとしないことの失望感に包まれる。
さらに菅家さん有罪の決め手となった、
DNA型の鑑定が初期の段階では、
信用できるものではなかったことに驚かされる。
鑑定の精度があがり、
いまではかなり信用できるものらしい。
この辺の専門的な内容も詳しく書かれていて、
DNA型鑑定が真犯人を特定するためではなく、
警察が捕まえた容疑者を都合よく有罪にするために
使われていることも書かれている。
このいい加減なDNA型鑑定が証拠となり、
被告が死刑執行されている。
著者はその飯塚事件も冤罪の可能性が高いと結論付ける。
警察、検察の欺瞞。
野放しの真犯人。
多くの警察官は法と秩序の番人として、
職務を全うしていると思うが、
どうしても不信感を持ってしまった。
読みどころ満載で、
一気に読んでしまった。
あえて言えば、
真犯人にたどりつく過程が、
結構ざっくりとしていたのが少し残念。
黒いファイルとして登場する
その情報をもう少し知りたかったと思った。
公表するにはいろいろと問題があるのだろうとは思うが。
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