投稿日:2012-01-18 Wed
「この女」森絵都 著
「カラフル」以来、著者のファンなので、
無条件に新刊は読んでいます。
ということで「この女」も読んでみました。
![]() | この女 (2011/05/11) 森 絵都 商品詳細を見る |
日雇い労働者の町として有名な大阪・西成区。
そこで働く若者・甲坂礼司が、知り合った大学生の紹介で、
ある仕事を引き受ける。
それは有名ホテルグループの経営者・二谷啓太の依頼で、
妻・結子の人生を小説にするという内容だった。
有名企業の社長が、一体何の目的で妻のことを
小説にしてくれと依頼するのか。
結局、仕事を引き受けた礼司は、
結子のことを調べ始める。
夫婦生活は破綻している二谷と結子。
結子はホテルを住まいとして自由奔放な生活をしていた。
本の取材で結子に会い、人生を調べはじめるが、
礼司は結子の奔放さに翻弄されていき、
なかなか小説は進まなず、
やがて依頼人の二谷とも連絡が取れなくなって・・・。
かつての児童文学作家から、完全に脱皮した森絵都さん。
「カラフル」は何度でも読み返したい名著。
「永遠の出口」もすばらしかった。
直木賞も受賞して、小説家としては上り詰めた感がありました。
新作が注目されている中でのこの本の刊行。
次はどんな作品が出てくるのかと楽しみでした。
読んだ感想は、かなり期待はずれでした。
これはかなりの失敗作ではないかと感じるほど。
謎めいた出だしで、すんなり物語に入り込めるのですが、
政治的な陰謀とか不遇な幼少体験とか、
その後の物語はいろんな方向に飛びまわります。
ビジョンが大きすぎて小説全体がまとまっていない感じ。
肝心な、「この女」の結子も、
物語が進むにつれて魅力を失っていくように感じました。
この本は、いままでの森絵都作品とはかなり雰囲気が違います。
おもしろくないと感じたのは、
こちらが期待していたような小説ではなかった
というだけかもしれませんが、
後半の展開は目新しいところはなく、
読みどころもあまりなかったように思います。
著者のファンだけにかなり厳しい感想なのかもしれません。
ネットの書評はかなり好評な人が多いので。
どこかしら輝きがあるところがあればいいのですが、
それすらあまり見つからなかったです。
森絵都さんを始めて読む人は、
この本ではなく別の本から始めることをオススメします。
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