投稿日:2009-04-26 Sun
J・G・バラード 著 「楽園への疾走」本書が書かれたのは、1994年。
核実験とか、環境保護活動の様子とか、ちょっと時代を感じさせる記述はあるものの、なかなか読み応えのある一冊でした。
結構ガツンとくるような衝撃がありました。
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年上のパワフルな女医に惹かれて、環境保護活動にかかわっていくことになる少年のニール。
ニールが運動に参加するきっかけが不純なところが、人間的で共感がもてる。
やっばこのt年頃の男は、年上に弱いよ。
年上の女医の、ドクターバーバラに対する想いは終始変わらず、過酷な状況におかれてもニールはドクターバーバラのもとを離れない。孤島だから、まぁ、離れられないっていうのもあるけど・・・。
それが、もう、ジンとくる。
読んでいた思い題したのは、ゴールディングの「蠅の王」。
孤島で作られた特殊な共同体。その共同体のルールに翻弄され、追い詰められる人間。
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ラストに向けて環境保護活動がいびつに変化していく。
後半は、ホラー小説を読んでいるように、すごくこわかった。
こっちは完全にニールの立場で読んでいるから・・・。
もう、追い詰められて、逃げ回る姿にドキドキしながら読みましたよ。
女の楽園の暴走。狂気じみていく楽園。
正義のもとに始まる活動や運動が、動き始めるともうどの方向にいくのかわkらなくなるという危うさを見事に表現していた。

楽園への疾走
- J.G. Ballard/増田まもる 訳
- 東京創元社
- 1050円
書評/SF&ファンタジー

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