投稿日:2008-06-22 Sun
「寄席の人たち 現代寄席人物列伝」秋山真志 著
「職業外伝」は、今なお残る昔ながらの職業をあたたかいまなざしで見つめたノンフィクションで、
心地いい読後感がいまでもよみがえる名著でした。
この本はその著者が、寄席で仕事をする人々、10組を描いたの作品。
いわば、「職業外伝」の寄席版といえます。
著者の落語やそれを取り巻く文化、環境に対する愛情にあふれている一冊でした。
。
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今はまた落語のブームらしいですが・・・。
いまだ寄席というものに行ったことがない自分のような人間にとっては、寄席入門としても読める
とても貴重な本でした。
寄席という独特の場で働く人々。
かけがえのない、貴重な職業の人たちばかり。
お金とか、名誉とか、そんなものよりも心意気を重んじるような空気がまだここには漂っているよう。
金の猛者のような落語家もいるかもしれないが・・。
ここに登場する人がその職業に就くまで、その職業の歴史、そして職業についてからのこれまでの
人生をつづっている。
人それぞれ、いろんな人生があるもんだと、単純に感心してしまう。
でも、むずからの意思でという人もいるが、成り行きで・・・って感じで今の職業についている人もいる。
人生が何たるかを語っている気がして、面白かった。
この本で取り上げている職業はこんな感じ。
・席亭(寄席のオーナー)
・大神楽
・お囃子
・手品
・講談
・紙切り
・寄席文字書家
・三味線漫談
・漫才
・落語
歴史と伝統に根ざしている職業が多くて、必ず、先輩とか師匠がいてその技や芸や気持ちを受け就いでいる。結構、ここがよかったなぁ。悲しいことに失われつつある昔の日本の空気に郷愁を感じつつ
また、心地いい感じになりました。
それぞれの職業を目指すに、メッセージやアドバイスも載っている。
本気で目指す人は読んだ方がいい本
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投稿日:2008-06-18 Wed
「検死審問 -インクエスト-」パーシヴァル・ワイルド著
越前敏弥 訳
著者は乱歩をも魅了した、通には有名の作家らしいのですが、まったく知りませんでした。
ファンには待望の新訳です。
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日本では耳慣れない言葉。
「検死審問」 (インクエスト)
人が死んだ原因を解明する裁判っていうところか。
パーティーをやっていたある有名作家の家で死んだ男。
その男の死因を決定する裁判で意外な事実が明らかになるというもの。
最初の感想は面白いってこと。
さすがに乱歩を魅了しただけあって、まったく古さを感じなかった。
・・・・というか、構成が、裁判のやり取りの会話あり、手記があり、日記がありとあきさせないから、むしろ斬新という風に感じた。
もう、書くことがないほど、あとがきに解説が書いてある。
事件の真相なんかよりも、書き方のうまさに感心。
それから、でてくるキャラクターも際立っている。
仕事を地道にしてきた親父とか気取ったやつとか、いやな奴とか・・。
読者をしっかりと騙してくれるし、驚かせてくれる。
そして、明らかになる真相を知ると人それぞれの人生というものに想いを馳せてしまう。
殺人事件のミステリーでありながら、どこか上質で、読後感は爽快だった。

検死審問―インクエスト
- パーシヴァル・ワイルド、越前 敏弥
- 東京創元社
- 882円
書評/ミステリ・サスペンス

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投稿日:2008-06-15 Sun
映画 「インディー・ジョーンズ クリスタルスカルの王国」
監督 スティーブン・スピルバーグ
主演 ハリソン・フォード
言わずと知れたシリーズ第4作。
ジョージ・ルーカス×スティーブン・スピルバーグ×ハリソン・フォード。
もう、この三人ってだけで無条件で劇場に行ってきました。
しかも、一番早い先行上映の金曜の真夜中の回に・・・・。

前作までの3作は、テレビやビデオで見ていて、高校のときとかに熱狂した記憶があった。
今回は、絶対にスクリーンの大画面で見ようと決めていたので仕事の2週間前からもう楽しみにしていましたよ。この日を・・・・。
もう何が行われるかはだいたい想像どおり。
良く言えば期待を裏切らない。
悪く言えば想像の域を超えない。
娯楽作として、この大迫力の冒険活劇にこれ以上何を求めるのかといわれればそれまでなのだが、
なんか、心が沈みました。
今作の舞台は、南米。
ナスカの地上絵の近くにある遺跡に、秘密があるということで冒険していくんだけど・・。
ある程度は実際の考古学を考慮に入れているんだとは思うけど、なんかトンデモ映画の部類に入るような内容でがっかり。
シリーズに出演しているカレン・アレンが出ていて懐かしかったが、その恋愛とか、息子とのやり取りがもうお気楽過ぎて絵空事。まったく真実味がない。
それを言えば作品自体が、どんなに発砲されてもインディーは絶対弾に当たらないし、リアリティーのかけらもないのだが・・・。

考えてみれば以前の作品もこんな内容だったなと、ふと、思い当たった。
作品は前となんら変わらないんだ。
変わったのは、年をとった自分なんだ。
こんなお気楽な娯楽作を、楽しむことができない薄汚れた大人に、自分がなってしまったんだ。
かなりのショックを実感した土曜日の早朝でした。
大好きな、ケイト・ブランシェットもでてるけど、ちっともよくなかったし・・・。
もう一度高校生としてこの作品を観てみたい。
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テーマ:インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 - ジャンル:映画
投稿日:2008-06-04 Wed
映画 「イースタン・プロミス」監督 デヴィッド・クローネンバーグ
出演 ヴィゴ・モーテンセン ナオミ・ワッツ ヴァン・サン・カッセル
「ヒストリー・オブ・バイオレンス」のクローネンバーグとヴィゴ・モーテンセンが再びコンビを組んだ作品。公開より一足先に鑑賞しました。

「イースタン・プロミス」公式サイト>>>
予習で「ヒストリー・オブ・バイオレンス」を見ました。
すっかり、クローネンバーグに対するイメージが覆りました。
なかなかいい映画でしたよ。
今作も主演は、ヴィゴ・モーテンセン。
テーマも暴力。
なんか似ているなぁっとあなどったらいけません。
むしろこっちの作品のほうが、洗練されていて、スタイリッシュですばらしかったです。
とにかくすばらしかったのその一言につきます。
ロンドンの闇。
ロシアンマフィアの暗躍。
妊娠していた一人の少女の死。
そして、遺された日記をたよりに少女の家族を探す助産婦。
ヴィゴ・モーテンセンがとにかくいい。
ロシアなまりの英語で完全に前作とは別人。
このために単身、ロシアに乗り込んでロシア語を習得したそうで・・・。
それだけに迫力と説得力があった。
クールでスタイリッシュ。
最初から最後までスクリーンに釘付け。
まったく無駄なシーンがない。
ストーリーも脚本家がしっかり取材しているだけあってすばらしい。
ロシアンマフィアの特徴とか、掟とか・・・。
そして暴力描写はさらにグロテスクになっている。
これぞ暴力って感じ。すごい。大量の血。
サウナでの格闘シーンは、本当に一見の価値あり。
世界中が絶賛しているだけあって、期待を裏切らなかった。
スケール感がないから、アカデミー賞には引っかからなかったけど、
作品のできとしては間違いなく極上。
ヴィゴ・モーテンセンのすべてにしびれまくった。
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投稿日:2008-06-01 Sun
新作 「イースタン・プロミス」の公開が控えているので、同じコンビの名作を予習のつもりで、見ました。映画 「ヒストリー・オブ・バイオレンス」
監督 デヴィッド・クローネンバーグ
主演 ヴィゴ・モーテンセン
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妻、子供二人。
平和な田舎町に暮らす、平凡な男。
勤めていた食堂に二人組みの強盗がやってきて、同僚をたすけようと
その強盗を鮮やかにやっつけたことで、一躍世間から注目される。
すると、まもなく怪しい男たちが、この男のもとにやってきてまとわりつき始める。
やがて、男の過去がわかってきて・・・。
全編に漂う静寂な雰囲気が、これから起こるなにかを想起させてわくわくする。
映画のテーマとなっている暴力。
この暴力をグロテスクに、生々しく描いている。
思わず目をそむけたくなる場面もある。
決して他人ごとではなく、暴力を絶えずもっている人間としての業、愚かさ、空しさが
崩壊しかける家族とともに見事に描かれている。
思い出したのは、クリント・イーストウッドの「許されざる者」
あの作品も、暴力や人を殺すことの空しさが描かれたいた名作だった。
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無駄なシーンがまったくなく、常に映画にひきつけられていた。
主演のヴィゴ・モーテンセンはすばらしかったし、エド・ハリスもよかった。
ウィリアム・ハートもいやみな兄貴をうまくやっていたと思う。
今まであまり好きな監督ではなかったクローネンバーグ。
この映画のすばらしさは、そのイメージを全部ひっくりかえした。
それくらい、すばらしい作品だと思った。
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