投稿日:2008-05-11 Sun
映画 「ミスト」監督:フランク・ダラボン
出演:トーマス・ジェーン 、 マーシャ・ゲイ・ハーデン
原作:スティーブン・キング
スティーブン・キング × フランク・ダラボン。
「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」の黄金コンビ。
そう思って見に行くと裏切られる。
実際裏切られた人間が言うんだから間違いない!
あんな感動作だと思ったら大間違い。

まったく知識なしに見に行ってよかったのか悪かったのか。
こっちとしては感動的な前二作と同じような作品を期待していただけに、びっくり。
同じスティーブン・キングの原作でもホラー・サスペンスのほうのスティーブン・キングでした。
話としてはスティーブン・キングにありがちの突然に恐怖が襲ってくるって感じのもの。
もういきなり変なことが起こるから、理由とか原因とかもわからぬまま、もうなんでもあり。
スーパーの中に閉じ込められて、密室劇っぽい感じもあり、エイリアンのパクリっぽい感じもあり。
宗教にすがる人々。
霧が町中に充満して、その中から何かがでてくる。
それがもう何でもあり。
最後のほうに、ダリの絵から抜け出たような象みたいなでかいのが出てきたときには、笑った。
途中のでかい虫が出てきたときからもう、笑ってたけど・・・。
ラストも、なんとなく予想がついたしなぁ・・・。
久しぶりにトンデモ映画ってのを見たな・・。
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投稿日:2008-05-10 Sat
真保裕一 著 「最愛」著者の本を読むのは、久しぶりですね。
映画化もされた「ホワイト・アウト」と「黄金の島」を読んだ覚えがあります。
本屋でなんとなく見かけたこの目立つ表紙に惹かれて手に取りました。
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小児科医として働いている、押村悟郎に、ある日、警察から電話がかかってくる。
それは、長年音信不通だった姉の千賀子がひどい怪我をして病院に運び込まれたというものだった。
なぜ、警察が・・・、しかも、居場所や連絡先さえ知らなかった姉なのに、どうして自分の携帯の番号を警察がしっているのか・・・。
数々の疑問と不安を抱きながら、姉が収容された病院にむかうと、頭部に銃弾を受け、半身にひどいやけどを負っていて重体だった。
いったい姉の身に何が起きたのか。
幼いときに両親をなくして、伯父と伯母にそれぞれ引き取られて離ればなれに暮らした姉弟。成人してからは、まったく連絡を取っていなかった。
これまでの空白の時間を埋めるように、姉のことを調べ始める悟郎。
すると、わずか二日前にある男と婚姻届を出していたことがわかる。
しかも、女房を殺して、前科のある男と・・・・。
そしてやがてわかってくる姉の過去と、事件のあらまし。
設定としては、興味を惹かれるようなかんじで期待したが・・・・。
まぁ、でもどこかでみたような感じもする。
悪くはないんですよ。
医師や病院や、ろくでもない親の姿なんかはリアルでいいと思うんだけどなんと言うかあまり面白くなかった。
弟が姉の過去を調べる必然性があまりわからなかったし、説得力がないんだよな。
全体的に薄味で、悟郎がいろんな会社とかをまわって目的を遂げるんだけど、その過程が長い。
終盤になって物語りは結末へと動くんだが、何ともすっきりしない。
「最愛」 だれがだれをってことがわかるとなんとも後味わるい。
もうちょっと違う内容を想像していただけに、残念でならない。
次々と連載の依頼をこなさなければならない人気作家だから、しょうがないとは思うけど、この作品は確実に山と山の間の谷のような存在だと思う。
主人公が何から何まで心情吐露してくれてるから、すごくわかりやすいとは思いました。
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投稿日:2008-05-03 Sat
鈴木敦秋著 「明香ちゃんの心臓
〈検証〉東京女子医大病院事件」
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久々に重厚なノンフィクションの感想です。
読んでいてなんとも切なくなります。
タイトルにもなっている平柳明香ちゃんは、生まれつき心臓に不具合があり、中学に入学する前にその心臓の不安を解消しようと手術を決意する。
そして、その分野の日本の権威といわれる東京女子医大病院で手術をするのだが、数日後に死亡してしまう。
読んでいて、何よりも、名門といわれる東京女子医大の病院の患者を単なるものとしか思ってないような冷たい対応に驚かされる。
実際、両親の利明さんとむつ美さんはそれにもおどろき、手術を躊躇するのだが、それ程むずかしい手術じゃないと担当医師にいわれ、不信感を抱きながら手術の覚悟を決める。
この辺は、ほんとに緊迫する。
自分の身内を想像しながらよんでいたから、本当に胸がしめつけられる。
そして、予定を大きくオーバーして終わった術後、集中治療室で対面した娘の姿に二人は驚愕する。
顔は晴れ上がり、鼻と耳から出血していた。
明らかに状態が思わしくないのがわかる。
歯科医の利明は医療事故をすぐに思い浮かべ、やがて、病院側と明香ちゃんの手術の真相をめぐって争う。
心臓を手術するということで、血液を循環させるポンプ役を機械にさせなくてはならない。
事故はその機械が原因となって発生する。
実際の手術を担当する医師と機械を操作する医師。
その責任の所在が争われる。
このあたりはとても専門的で、ちょっとわかりにくかった。
それだけに現在の医療は本当に専門的になっているんだと実感しました。
娘の死の真相を求めて病院側と交渉する父。
精神的にも相当な負担があったと思う。
しかし、同じ医療に携る人間として、娘の死を受け入れ病院側の誠意ある態度に納得するのだが、その後、手術を担当した医師が逮捕されたことで、再び、医療の問題点を指摘する立場になる。
そして、医療の問題は法廷ではなく、医療の現場で解決しようと他の医療事故の被害者と一緒に活動すること。
単純に、被害者側から病院や医師を糾弾するというだけでなく、現在の医療現場や大学病院のシステムの矛盾などをとりあげ、問題提起している著者は姿勢は、すごく共感できる。
病院はまずは患者を第一に考えるべきとする基本に立ち返って、いちから医療を考え直す時期が来ているのだ。
日ごろから病院を利用している身からいうと、ほとんどの医師や看護婦さんが立派に働いていると思いますが・・・・。
読みどころは他にもある。
東京女子医大の発展と名医師の存在。
医療事故の遺族の複雑な思いと被害者感情だけをあおるように単純な報道をするメディアとの葛藤。
読後はなんとも空しい気持ちになる。
新しい試みとしてはじまった、患者と医師がともに医療事故を語りあうというシステムも必ずしも成功してはいないようだった。
しかし、未来の日本の医療のために、活動した平柳夫妻は本当に立派だったと思った。
そして、心からのお悔やみを言いたい。
誰もがお世話になる医療。
他人ごととは思わずに一緒に考えて見ましょうよ。
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