投稿日:2008-04-12 Sat
斉藤守彦著 「日本映画、崩壊
〜邦画バブルはこうして終わる〜」
タイトルも、そして、装丁も何か狙いすぎって感じがしますが・・・。
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長年、映画雑誌で記者をしていたという著者が、現在の日本映画をあらゆる面から問題点を提起している。
かなり、ひきつけるタイトルなんですが、内容はというと・・・・。
それほどでもないかなって感じでした。
興行収入が増えて、邦画の占める割合が増えたけど、各地に乱立するシネコンがその理由で、邦画が熱いっていったって、ほとんどがテレビ局が製作にかかわっていて、もしテレビ局が手を引いたらどうなるかわからないし、劇場でポップコーンを売っている兄ちゃんはバイトだから、接客ができていないから、お客は離れていくだろう。
まぁ、そんなことが書かれてありました。
劇場のコンセッションのバイトの態度まで丁寧に取り上げているのにはちょっと笑ってしまった。
崩壊とはいったい何を意味しているのか。
質と量のどちらかということになるのだが、冒頭で興行収入についてのデータを取り上げていて、そのあと、作家性が失われていると嘆き、そして、後半はまた、映画人口について語る。
映画人口が増えていることを喜んでいるようにも思えないし、逆に良質の作品がでてきているとも言っていない。
ただ、悪いところだけとりあげて騒いでいるように感じた。
日本経済が不況の数年前、日経新聞が、ものが売れないとか、失業がどうとか、不況だ!不況だ!と不況の記事しか載せないときがあって、そのときは「日経不況」と揶揄されたと経済評論家が言っていたのを思い出す。
確かに著者の言うような事実はあると思うが、日本のほかの産業で何から何までうまく行っている業界があるのだろうか。むしろ、何かしらの問題とか課題を抱えている産業がほとんどだと思う。
だとしたら、わざわざ崩壊・・といわなくても、問題があることが普通な状態だと思うのだが。
全編に漂う、著者の斜に構えた姿勢にどうもなじめなかった。
それでも、参考になるところはあった。
映画に求めるものが、「感動」と「共感」であり、現在の観客はどちらかというと「共感」を映画にもとめていて、テレビの延長として映画を捕らえている。
それで、映画館も家でテレビをみるようい快適な空間を作らなければならず、シネコンが発展した。
製作より興行を重要視した映画会社が生き残ったとしているが、その先のどうすればいいかを提案してほしかった。
たぶん、今のこの流れはしばらく続くと思う。
著者のいうように当日の料金を一律1000円にすればいいし、複雑な配給・興行システムをもっと自由にしてもいいと思ったが・・・。
新しい試みや動きなんかも報告してほしかった。
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