投稿日:2007-03-25 Sun
このミス2位の作品です。この著者はまったくの初めて読みました。
そのタイトル、いいじゃない。興奮するよ。
なんか体中の血が騒ぐって感じだよ。
今日は、ジェイムズ・カルロス・ブレイク著
「荒ぶる血」
の感想です。
![]() | 荒ぶる血 ジェイムズ・カルロス ブレイク (2006/04) 文藝春秋 この商品の詳細を見る |
タイトルからも何となく分かるとおり、ハードボイルド、男の世界を描いている。
メキシコ革命のときの殺し屋の血を引く、ジミー。
今は、アメリカでマフィアのマセオ兄弟の下で、殺し屋として働いている。
二人は、スロットマシーンをいろんな店において、使用料を取って組織の収入にあてている。
ジミーの仕事は、仲間のブランドやLQとマシーンの収入をごまかした店の主人を改心させるために、手や足の指をつぶしに行ったり、マセオ兄弟の島に勝ってにマシーンを置いた別の組織の人間達を襲撃したり・・・。
秩序がない時代のアメリカ。
力だけが秩序だった時代のアメリカ。
少しでも怯んだり、弱みを見せるとすぐ誰かにつけいれられる。そんな、緊張感が常に付きまとう。
運命の女、ダニエラがジミーがいる町にやってきて、二人は出会い、すぐに惹かれあう。
しかし、ダニエラはメキシコで農場を経営するセサールに拉致されて、かこわれていた内縁の妻だった。
その歳の離れた夫と、息の詰まるようの生活に嫌気がさしたダニエラは夫の元を抜け出し、親戚のいるアメリカに来ていたのだ。
しかし、セサールの手下がダニエラを探しにやってきて、ジミーのいない間に連れたいかれてしまうのだ。
いくつもの時代が登場し、出てくる人物も多いよ。
だから、最初はなかなか入りこめないだな、これが。
ただ、ひとつひとつの場面は読み応えがあるよ。
うまいし、興奮した。
ダニエラと出会うのが、小説の半分くらいのところ。
それまでがちょっと、長く感じた。
でもそれからはもう、すごいよ。
ジミーの生い立ちやこれまでの人生の回想はあるし、敵対する組織の人間の襲撃の出張はあるし、ダニエラとのラブシーンもあるし・・・。
そして、ラストは期待を裏切らないね。
男を描いた小説だから、もう、飲む打つ買うは当たり前。
でもそれだけじゃなくて、家族への愛情、友情、絆、そんなしびれる要素もちゃんと盛り込まれている。
壮絶な銃撃シーンがあると思うと、家族との悲しい別れがあり、逃避行があったり、いつも馬鹿を言い合っているLQとブランドの粋な優しさがあったり・・・・。
ジミーの辛い過去も語られて、野生的で、無頼な生き方しかできない運命のようなものを感じる。
いいなぁ。
やっぱ、男に生まれたら喧嘩に強くて、いい女を手に入れなきゃ、生きてる価値ないのかも・・・。
無理とは分かっていても、こんな無頼にあこがれるよ。
この人は描写もいいよ。
ダニエラとジミーは海で泳ぐんだけど、月夜の海の様子やダニエラの美しさが心に沁みたよ。素晴らしかった。
内容盛りだくさんだし、読んで損はないと思いますよ。
登場人物が多くて、途中でわけわかんなくなったけど・・。
人物表にもない人も結構いるんで・・。
強い男とその生き方にしびれる一冊です。
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