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タウム1

Author:タウム1
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「自分の感性くらい 自分で守れ ばかものよ」 茨木のり子

この言葉を肝に銘じて、本や映画を鑑賞しています。
やっぱり読書はいいですね。
いつも何かしらの本を読んでいます。
ミステリーから純文学まで・・。
特にノンフィクションはやめられないですね。
知らなかったことがわかる快感、魂の解放って感じで・・・。

オススメ本・・・「おそめ」 伝説のホステスの生涯。何ともいえない思いになりますよ。 「わたしを離さないで」 この気高く、奥深い感じ。小説の魅力に満ち溢れてます。 オススメ映画・・「イン・ザ・ベッドルーム」 二人の女優の演技にホレボレします。  「ザ・コンテンダー」 信念を貫くとはこういうこと。強いメッセージを感じますよ。

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辛い悲しい恋愛を引きずる女 沼田まほかる著「彼女がその名を知らない鳥たち」
初めて読む作家の本です。

いつも初めて読むときは、ドキドキもんですよ。
だってつまらなければ、次からはもう読まないし、時間のムダだと自己嫌悪にもなってしまう。
構えて読むだけに、他の本よりは評価のハードルは自然と高くなってしまう。

さぁ、この本はどうだったのか。

沼田まほかる

「彼女がその名を知らない鳥たち」

の感想です。

彼女がその名を知らない鳥たち 彼女がその名を知らない鳥たち
沼田 まほかる (2006/10)
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信頼する書評家の豊崎由美さんが薦めるこの本。

あまり期待しないで読みました。
内容もほとんど知らずに、物語の中へと船出しました。

著者の経歴がすごい。

1948年大阪生まれ。主婦、僧侶、会社経営などを経て、初めて書いた長編、「九月が永遠に続けば」にて第5回ホラーサスペンス大賞、大賞を受賞。

そ、そ、僧侶って・・。
しかもペンネームが「まほかる」って・・。

とにかく、本の中身はどうだったのか。

いやー、よかった。素晴らしかったです。

物語は、過去に深く傷ついた恋愛の経験を持つ無職の北原十和子が、同居している佐野陣治に嫌悪感を抱き、新たな恋愛をして、今の居心地のわるい生活から抜け出そうとするって話なんだけど・・・。

まず、表現が的確で巧み。
そして、人間の描写がうまかった。
特に、主人公の十和子と同居している佐野陣治の描写がいいよ。この男がどれだけ気持ち悪いか、どうぞ味わってください。
恋愛や情事の書き方がきらびやかで輝いているっていう単純じゃないのがいいね。
猥雑で薄汚れている感じ。シミやしわのある人生。
さすが、人生経験豊富なだけある。

それからセックスの描写。うまいよ。うますぎるよ。
冷静でいて、なおかつ、情熱を感じる描写。
(渡辺淳一先生もちょっとは、勉強してほしいね)

まず読み始めて、うまい作家にいつも感じる独特の感覚を味わった。
それは、「なんかこの先に深くて暗い穴のような闇がある」
そういう感じです。

この先に何かある。

何かあるはず。
そう思いながら、どんどん引き込まれました。
実際、ラストに近づくにつれて、ある事実が明らかになっていく。

とにかくこの著者は、心理描写がうまいよ。
うますぎるよ。
ジンジン来たよ。いやー、うなるね。

人物の描写もすごいよ。
主人公の十和子が同居している年上の男の佐野陣治。
こいつのキモいかんじがすごいよ。
十和子じゃなくてもイライラしてくる。
十和子にまとわりついてくるように仕事中に何度も電話してくるし・・。
(このまとわりつくしつこさがラストに効いてくるんだけど)
それから、この大阪弁。
もう、ほんと読んでいてうんざりしたね。
大阪弁の図々しさ、心を踏みにじる感じ。
ほんとしばらく聞きたくないって思ったね。

ラストに向けて、十和子は新たな恋愛でもっといい生活を夢見るのだが、その行くてに陣治が立ちはだかってくる・・・。

少しずつわかってくる、さまざまな事の真相に驚き、ラストは何とも言いようがない。

求めあう。支えあう。
人が人を好きになるってなんなのかね。
見た目?実利?
一体何なんだよ。
ほんと考えさせられる。これこそ、「業」ってことなのかね。
・・それでも、人を好きになる。
ああ・・・、切ないね。
切ないよ・・・・。
だって、どっちかっていうと、陣治の気持ちに近いもん、俺。

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テーマ:オススメ本 - ジャンル:小説・文学

小説 | 23:41:36 | Trackback(6) | Comments(7)