投稿日:2007-01-29 Mon
直木賞作家の東野圭吾。著者の作品を読むのは、受賞作の「容疑者Xの献身」
以来・・・。
安定した筆力の著者ですから、楽しませてもらおうと舌なめずりをしながら読みました。
東野圭吾著
「赤い指」
の感想です。
![]() | 赤い指 東野 圭吾 (2006/07/25) 講談社 この商品の詳細を見る |
タイトル「赤い指」
なんか謎めいていて、なんともそそるじゃないですか。
早く物語りの世界にのめり込みたい・・・そう思わせるね。
しかし、内容は何とも暗いよ・・・。
認知症、いじめ、親子のコミュニケーション不足、熟年夫婦の不仲、嫁姑問題。
それら、現代の日本の家庭が抱える問題をほぼ網羅。
だってさぁ、サラリーマンの昭夫が家に帰ると、見知らぬ女の子の死体が庭に転がっていて、中学生の息子が殺したと言うんだよ。
勘弁してくれよって誰もが思うでしょ。
もう、何やってんだよ。
警察に届けるって昭夫は言うんだけど、女房の政恵が息子を犯罪者にはしたくないと猛然と反対する。
息子は父親の昭夫とは、ほとんど口を利かなくなって、母親にしか心を開かなくなっている。学校では、いじめに会っているようだと政恵に聞かされる。
お前が甘やかして育てたからだと政恵を責めるが、父親らしいことを何もしてこなかったでしょと逆にキレられる。
悩んだ末、昭夫は少女の死体を近くの公園にすて、息子の犯罪を隠そうとするのだが・・・・。
犯罪を起こした側だけでなく、捜査する刑事のほうにもきちんとドラマが用意されていて、飽きさせないよ。
やはり、読みどころは犯罪を隠そうとする昭夫の行動と心理。
公園まで死体を運んで捨てるまでのところは、興奮するね。
誰かに見られてないか、ハラハラしたもん。
俺も読みながら死体、運んでたよ。
プラス、なんでおれがこんな事しなくちゃならないんだよ。
あんな馬鹿息子のために・・って心理が良くわかる。
物語は結末に向かって進むが、もう一ひねりあり、ラストは優秀な刑事の仕掛けたドラマがある。
そして、じんわりと胸が熱くなる感動の場面がまっている。
暗い出来事ばかりの世の中で、それでもしっかりと誰かのことを思って、支えあえばちょっとはいい世の中になるんじゃないか、とかすかに差し込む希望の光を見せて終わる。
食べること、住むこと、着ること・・。それらに満ち足りている現代の日本。
でも、幸せって何かね・・・と問われているように感じたよ。
んんん・・・・。
誰もが感じるこの不安感、焦燥。
貧しい国のひとたちからみると、贅沢な悩みだと思うけど。
文章も読み安いし、ボリュームもちょうどいいし、上質エンタテイメントを堪能したっていう満足感でいっぱいになりました。
家族と親の愛情の深さに感動させられる一冊です。
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投稿日:2007-01-24 Wed
初めて読む作家の本です。いつも初めて読むときは、ドキドキもんですよ。
だってつまらなければ、次からはもう読まないし、時間のムダだと自己嫌悪にもなってしまう。
構えて読むだけに、他の本よりは評価のハードルは自然と高くなってしまう。
さぁ、この本はどうだったのか。
沼田まほかる著
「彼女がその名を知らない鳥たち」
の感想です。
![]() | 彼女がその名を知らない鳥たち 沼田 まほかる (2006/10) 幻冬舎 この商品の詳細を見る |
信頼する書評家の豊崎由美さんが薦めるこの本。
あまり期待しないで読みました。
内容もほとんど知らずに、物語の中へと船出しました。
著者の経歴がすごい。
1948年大阪生まれ。主婦、僧侶、会社経営などを経て、初めて書いた長編、「九月が永遠に続けば」にて第5回ホラーサスペンス大賞、大賞を受賞。
そ、そ、僧侶って・・。
しかもペンネームが「まほかる」って・・。
とにかく、本の中身はどうだったのか。
いやー、よかった。素晴らしかったです。
物語は、過去に深く傷ついた恋愛の経験を持つ無職の北原十和子が、同居している佐野陣治に嫌悪感を抱き、新たな恋愛をして、今の居心地のわるい生活から抜け出そうとするって話なんだけど・・・。
まず、表現が的確で巧み。
そして、人間の描写がうまかった。
特に、主人公の十和子と同居している佐野陣治の描写がいいよ。この男がどれだけ気持ち悪いか、どうぞ味わってください。
恋愛や情事の書き方がきらびやかで輝いているっていう単純じゃないのがいいね。
猥雑で薄汚れている感じ。シミやしわのある人生。
さすが、人生経験豊富なだけある。
それからセックスの描写。うまいよ。うますぎるよ。
冷静でいて、なおかつ、情熱を感じる描写。
(渡辺淳一先生もちょっとは、勉強してほしいね)
まず読み始めて、うまい作家にいつも感じる独特の感覚を味わった。
それは、「なんかこの先に深くて暗い穴のような闇がある」
そういう感じです。
この先に何かある。
何かあるはず。
そう思いながら、どんどん引き込まれました。
実際、ラストに近づくにつれて、ある事実が明らかになっていく。
とにかくこの著者は、心理描写がうまいよ。
うますぎるよ。
ジンジン来たよ。いやー、うなるね。
人物の描写もすごいよ。
主人公の十和子が同居している年上の男の佐野陣治。
こいつのキモいかんじがすごいよ。
十和子じゃなくてもイライラしてくる。
十和子にまとわりついてくるように仕事中に何度も電話してくるし・・。
(このまとわりつくしつこさがラストに効いてくるんだけど)
それから、この大阪弁。
もう、ほんと読んでいてうんざりしたね。
大阪弁の図々しさ、心を踏みにじる感じ。
ほんとしばらく聞きたくないって思ったね。
ラストに向けて、十和子は新たな恋愛でもっといい生活を夢見るのだが、その行くてに陣治が立ちはだかってくる・・・。
少しずつわかってくる、さまざまな事の真相に驚き、ラストは何とも言いようがない。
求めあう。支えあう。
人が人を好きになるってなんなのかね。
見た目?実利?
一体何なんだよ。
ほんと考えさせられる。これこそ、「業」ってことなのかね。
・・それでも、人を好きになる。
ああ・・・、切ないね。
切ないよ・・・・。
だって、どっちかっていうと、陣治の気持ちに近いもん、俺。
恋愛の神秘と本当の愛情に気づかされる一冊です。
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投稿日:2007-01-22 Mon
結構売れているらしいです。この本。
テレビでの、著者の語りも聞いていたので大体の雰囲気はわかっていましたので、それほど期待せずに読みました。
関暁夫著
「ハローバイバイ・関暁夫の
都市伝説」
の感想です。
![]() | ハローバイバイ・関暁夫の都市伝説―信じるか信じないかはあなた次第 関 暁夫 (2006/11) 竹書房 この商品の詳細を見る |
著者のことも、ハローバイバイのことも詳しくは知らないがお笑いタレントらしいです。
実は、テレビ東京の「やりすぎコージー」の都市伝説の回で、この本に書かれていることを著者自身がほかのタレントに混じって語っているのを偶然見てました。語りだと、更にあやしさがまして面白かったですが・・・。
都市伝説。
つまり、真しやかに語られる噂話の類です。
この本にも歩けど、昔あった「口裂け女」の話のようなもの。
その話が次から次と書かれています。
何せ、都市伝説ですから・・・。
本当かどうかは、都市伝説ですから・・・。
まぁ、いろんなのがあるよ。
すかいらーくの看板の特別版とかミッキーマウスになんで女が抱きつきたくなるのかとか・・・。
歴史、広告、企業戦略、国家の陰謀、未来へ向けての極秘の研究。
まぁ、どれも眉唾ものでしょ。
けぇっ・・・。
・・・と思っていましたが、なんと!
この本の中に自分で検証できる都市伝説がひとつだけありました。
(というか、これはもう誰でも知っている事実なのかな)
それは、携帯電話。
特定の文章を打ち込むと、誤作動が起きると書かれていました。
その機種は・・・、
ドコモのSH902とSH901。
自分の携帯を見るとなんとSH901is
まぁ、とりあえずやってみようと、この本に書かれているとおりの文章、
「かぜがなおりかけた」とひらがなで入力して、一斉変換で、最後の「かけた」の決定をおしてみると・・・・。
うそーーーーー。
起きましたよ、誤作動。
こんな事ってあるのかよ。
マジでビビッた。
だっていきなり、メールが終了して画面が切り替わるから・・・。
その携帯の記述があるのはこの本の前半の方なんだけど、それ以後はもうこの本を見る目が違ったね。
なんかどっかしらで聞いたようなことも多かったけど・・・。
でも、ひとつの話題を深く掘り下げずさらっと表面をなぞるだけだから、すらすら読める。
深く掘り下げるのは、辛いのかもね・・・。
底が浅そうな話題も結構あるし。
まぁ、友達なんかと話題がないときとか、呑み会や合コンなんかでのネタにはなるね。
絶対、盛り上がるよ。
今度、自分の携帯で誤作動を起こして、みんな驚かしてやろう!
何かしら、知らなかった新たな都市伝説に驚く一冊です。
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- 著:関 暁夫
- 出版社:竹書房
- 定価:1260円(税込み)
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テーマ:暇つぶしにさらりとよむ本 - ジャンル:本・雑誌
投稿日:2007-01-21 Sun
周防監督の待ちに待った新作です。なんたって11年ぶりだからね・・。
意気込んで初日に観に行ってきました。
映画
「それでもボクはやってない」
の感想です。

テレビなんかで、散々とりあげられているのでもう内容は誰でも知っているとおもいますが・・・。
就職活動中のフリーターの金子徹平。
大事な面接試験のまさにその日に、満員電車で痴漢に間違われる。
警察署に連れて行かれ、取調べを受ける。
しかし、取調をする刑事は、徹平の話を聞こうともしない。
「やってない・・」と否認を続ける徹平は、留置所に送られ、更なる追及を受ける。
その後、自らの潔白貫こうと決めた徹平は、かたくなに否認を続け、起訴され裁判を受けることになる。
まったくの社会派の映画。
随所に、周防さんらしい笑いが散りばめられているが・・・。
アパートの管理人の竹中直人や留置所の“先輩”、本田博太郎はうまくはまっていて、おかしかった。周りのみんなも笑っていました。

しかし、後半、裁判が進んでいくとほんとに心が重くなる。
裁判制度、捜査方法、被告に対する扱い・・・。
どれもが当事者となったと考えると耐えられないような理不尽なことばかりだから・・・。
自分がまさか無実の罪で起訴でもされたら、こんなに自分の信念を貫き通せるか、自信がないよ。
3年間も、監督が裁判所に通いつめて作っただけあって、逮捕、取調べ、起訴、裁判、見る人が見ると「まさにこの通り」というほど、リアルらしい。
細かい描写もちゃんと取材してあるなって感じが良くわかる。
集団で検察庁に連れて行かれ、係官が手錠のロープを引き抜くときに、
「ちゃんと(腕を)上げないとやけどするぞ」と言うところとか保釈が認められて徹平が出てきたときの第一声が、警察署を見て「こんなところにいたのか」っていうところとか・・・・・。
この映画には、裁判傍聴マニアが登場してくる。
じつは、俺も何度か裁判を傍聴していて、その面白さにハマッたことがあるんですよ。
平日だけの開廷だから、なかなかいけないけど・・・。
だから、法廷シーンは確かにリアル。
よくある、2時間ドラマの緊迫なやり取りなんかはめったにないよ。
大体は淡々として、次の公判日を決めるときも正に、映画の通り。
いちいち傍聴人なんか注意する人がいるのもホント、あの通りだった。
(裁判傍聴は、オススメ。時間がある人はぜひ行って生の法廷を体験してください。何かしら、発見がありますよ。)
無実の人が有罪になったってだけが、この映画のメッセージではない。
有罪が確定して初めて罪人のはずなのに、取調べの段階から人権を無視したひどい扱いを批判している。
自由を奪われて、権力の監視の下で何日も取り調べを受ける。
半ば、脅しのようなものを・・・。
たとえ、前科があろうと基本的には容疑者を無罪と考えて取り扱うべきなんだろうな。
なんたって有罪率、99.9%だからね。
その見方は、何も裁判所だけじゃなくて、一般の人々にも向けられている。
だって、ニュースなんかで逮捕された人の映像をみたら、何となく「ああ、こいつならやりかねないなぁ」ってほとんどの人が思うでしょ。
(特に、被害者の女子中高生なんかが、か細い声で涙ながらに被害を訴えていたとしたら・・。)
裁判所は、真実を明らかにする場所ではない。
とりあえず有罪か無罪かを決める場所だ・・・・・
と痛烈に現在の裁判制度を批判している。
裁判官は、自分の立場や面子や保身を考えてめったに無罪判決は出さない。
これもおかしな話。矛盾だらけだよ。
陪審員制度も始まるらしいから、それがきっかけとして裁判や司法制度が変わればいいと思うけど・・・・。
日本の司法制度の矛盾や理不尽さに愕然とする一作です。
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テーマ:それでも ボクは やってない - ジャンル:映画
投稿日:2007-01-17 Wed
「このミステリーがすごい」って知ってる?年末に、その年に発売された娯楽系の小説を読書通が投票して、1位から10位の(それ以下も・・)ランキングを決めるというもの。
毎年年末になると、「このミステリーがすごい」を買って、国内、海外の両方の1位の作品を読むことにしている。
今年の1位は
国内が
平山夢明著
「独白するユニバーサル横メルカトル」
海外が
ローリー・リン・ドラモンド著
「あなたに不利な証拠として」
国内の1位は未読ですが、(近いうちに読む予定です)海外の1位作品は、このブログですでに感想を書いていますので、ぜひ、参考にしてください。(そのブログはこちら)
今日の作品は、最新版 「このミステリーがすごい ’07」で、国内の小説ランキングで堂々の2位にランクイン。
この著者の作品はまったく初めてで、少し緊張しながら読み始めました。
佐々木譲著
「制服捜査」
の感想です。
![]() | 制服捜査 佐々木 譲 (2006/03/23) 新潮社 この商品の詳細を見る |
北海道警察は身内の警官の不祥事が発覚し、その再発防止策として、警官や刑事がひとつの職場に長くいることを一切禁止し、有無を言わさずに転勤させる方針を打ち出す。
その結果、長年刑事として捜査をしていた人間が、運転免許の更新事務をするという、何ともバランスを欠いた人事になってしまう。
この本の主人公の川久保も、長年、刑事課の捜査員として実績をつんで来たが、突如、人口6000人の町の志茂別駐在所勤務を命じられる。
何よりも、この“駐在さん”という微妙な存在を主人公にした警察小説っていうのが、良かった。
警察署勤務の警官や刑事とは、かなり、仕事の内容が違うんだよなぁ・・。
駐在だから、そこに住み込んで仕事するって事。
だから、地元住民や消防団やいろいろな団体とうまく付き合い、良好な関係を築かなければならない。
時には、違法なことにも目を瞑らなければならない。
ほんと駐在さんって独特な仕事だよなぁ・・・。
でも、地元密着して長年一箇所に勤務した駐在さんが都内にいて、そこでは犯罪発生率が低いらしいから、いいことだとは思うけど。
主人公、川久保巡査長。
札幌に、妻と二人の娘を残しての単身赴任。
理不尽な移動だが、元刑事課捜査員は駐在の職務でもその能力をいかんなく発揮する。
北海道の独特の雰囲気・・・牧場、閑散とした廃線後の駅、往来の少ない道路・・をうまく描きながら事件綴っている。
北の人のどこかさめている感じも伝わり、独特の空気や温度、雰囲気が漂う。
事件としては華々しい事は起きないが、発生から本署への連絡や地元住民への聞き込みと、実際の駐在の動きを見ているかのようだ。
事件とその後の事の成り行きも、実際の事件を見ているようで鮮やかな解決とはいかない。
読者には、何となく犯人をにおわせるが、証拠や証言が引き出せずに結末に近づくのだが、ラストで、しっかりとオチをつけて、もやもやしていた心をはらしてくれる。
中編が5編収められているが、冒頭の「逸脱」は何とも切ない。
赴任してきたばかりの川久保は町の雰囲気なんかをまだ飲み込めていないから、ぎこちない捜査となる。
発端は高校生の息子が帰って来ないと、母親から通報だった。
交友関係なんかをあたる川久保だったが、これといった手がかりは得られない。
何となく、あやしいと特定の人物にめぼしはつけるのだが・・・。
数日後、農道の脇で行方不明の高校生が遺体となって見つかる。
盗難届けが出されていたバイクとともに・・・。
本署からきた素人同然の経験の浅い捜査員は、単純に交通事故として処理する。
盗んだバイクで、スピードを出しすぎたのだろうと・・。
様々な状況から、ただの交通事故ではない、これは事件だと川久保が訴えても取り合おうとせず、職務からの逸脱だといわれる。
それでも、長年の経験と知識から川久保は納得しようとせずに・・・。
狭い町、ほとんどの人が顔見知り、権力者の理不尽な力がまかり通る。
ほんと切ないね。
読んでいて、ピンときたんだけど、この小説の元になった事件があって、それは未解決のまま、事件性なしって事で処理されている。
著者は、事件性なしという警察のくだした判断に余程の憤りを覚えたのだろう。だから、その小説を書こうと思ったのかも・・。
うん、わかるよ。その気持ち。
ちなみに、著者のプロフィールを見ると、北海道生まれ。
人より思い入れを強く、実際の道警の不祥事や怪事件の行方をニュースなんかで見守っていたんだろうな。
(著者が元にしたであろう、実際の事件は、木村悟君の疑惑の死事件です。詳しくは、以下のサイトを参照してください。
木村事件
不起訴不当の議決を求める署名
柳原三佳blog
木村君の遺族は今でも、息子さんの死に疑問をもって活動しています)
そのほか、町にいる住民の人間関係や力関係、思惑なんかに翻弄されて発生した事件はすっきり解決しない。
そこがまた、現実的で切ない。
駐在さんの苦労を痛感する一冊です。
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投稿日:2007-01-16 Tue
ガルシア・マルケス。「百年の孤独」が代表作の作家で、その内容はとにかく難解で常人には理解できず、挫折するひとが多いと聞く。
この著者の本は今回が初めて。
ガルシア・マルケスが苦手の人でも大丈夫という書評に惹かれて読んでみました。
ガルシア・マルケス著
「わが悲しき娼婦たちの思い出」
の感想でございます。
![]() | わが悲しき娼婦たちの思い出 ガブリエル・ガルシア=マルケス (2006/09/28) 新潮社 この商品の詳細を見る |
あとがきでも書いているけど、出だしの一行が何ともつかむね。それがこの小説の内容を示していて、なおかつ、どうなるのか先を読みたくなってしまう。
「満九十歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝いにしようと考えた」
そうです。このままです。
しかし、渡辺淳一ばりの官能描写はなく、添い寝してその少女の姿や存在そのものを堪能するって感じ。(あったとしてもあんなに安っぽくないか・・・)
枯れた親父のエロティシズムだな。
この小説を書いたとき、マルケスは70代後半だっていうから、男っていくつになってもかわらないんだね。
ただスケベなだけな小説だけじゃなくて、年老いた男が自らの人生を振り返り、そして、少女へと思いを寄せていく様子はやはりいいなと思った。
長く生きていれば、それなりにいろいろあるんだな。
この歳にして初めて感じるときめき。
心からの愛情。
ラストにかけて、ちょっとハラハラさせるところもあるし、ほんとに普通に楽しみました。
ガルシア・マルケスに挫折した人もこれなら大丈夫だとおもいますよ。はい。
それほど長くないし・・・・。
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投稿日:2007-01-14 Sun
人気シリーズの第三弾。ついに登場です。
これは、転職情報誌の「B-ing」に掲載されたものをまとめて、単行本化したものです。
今日は、
「プロ論。3」
の感想です。
![]() | プロ論。3 B‐ing編集部 (2006/12/15) 徳間書店 この商品の詳細を見る |
50人分の若者へ向けてのメッセージ。
一人分の分量も短くて手軽に読めるし、好きな人や興味を持った人から読んでもいい。
一応、
「仕事ができる人と言われたいとき」
「自分に合う仕事を見つけたいとき」
というふうに、分けられているけどあまりこれは参考にしないほうがいいね。
転職関係なく読み物としては、その人のこれまでの経歴が本人の口から語られているので、それが面白かった。
テレビでよく見る人が、「こういう経歴だったんだぁ・・」と感心したり、なんとなく「胡散臭いやつだぁ・・こいつ」と思っていたひとが、やっぱり気に食わなかったり・・・。
取り上げられている人はほとんどがテレビやマスコミに出ている人や、経済的なニュースで世間に知られた人。
それだけにちょっと偏っている気がする。
もちろん、企業に就職や転職を促す情報誌だから、今をときめくIT企業の社長やトレーダーなんかが多いのはしょうがないが・・。
でも一冊にまとめて、転職に関係ない人に読ませるにはちょっと偏ってるよ。
誰もが企業のトップになりたいと思うわけじゃないし、誰もが起業しようと思っているわけじゃないから・・。
生き方なんていろいろあるでしょ。
ある程度の経験を経て、人生のまとめの時期に入った人の意見はやはり、生きてる時間が長いだけに参考になると思う。
逆に若い経営者たちは、この先どうなってるか楽しみだね。
10年後もちゃんと、企業のトップでいられるか・・。
それでも、それぞれの人のメッセージは参考になる。
まぁ、各人各様だからまとめようがないけど・・・、無理やりまとめるとすると三つ。
1、考えて行動して成功した人
2、とりあえずがむしゃらに頑張って成功した人
3、流れに身を任せ、勝機をつかんだ人
企業経営者なんかは、1のタイプの人がほとんど。
書かれていることも、アメリカかぶれの合理主義的なこと。
「欧米か!」と思わずツッコミたくなりました。
どちらかというと芸能人やスポーツ選手のほうが生き方としは
参考になるとおもう。
ほとんどががむしゃらに頑張って、成功を手にしている。
がむしゃらとは言いながら、それそれに考えて、哲学みたいな
ものはちゃんとあるんだけど・・・・。
なんせ50人だから、強弱をつけて読んで、参考になる人や
参考になる部分を絞って読まないと、わけがわからなくなる。
そこで、勝手にオススメの人と飛ばしてもいい人を紹介しま
す。
オススメの人
林 文子
仕事に対する誠実さや熱意の大切さがよくわかった。
金 美齢
現代の拝金主義に釘をさしていて、ホントに重要なことは
何かを話している。
高田文夫
好きなことを追い求めることの大変のことと面白いことの両方
が良くわかった。
飛ばしてもいい人
陳 健一
有名な親の元に生まれること、それ以外にこの人から学ぶこと
はない気がした。
村上 隆
世間が騒ぐほどの業績がある人とは思わないし、メッセージも
期待はずれ。
藤巻健史
典型的な西洋かぶれ。
メッセージのほとんどがよくいるエコノミストなんかが言って
いる、もう聞き飽きた感のあることと何も変わらない。
でも、誰の、どのメッセージが自分の心に響くか実際読んで
探してください。
著名人の人生の一部が垣間見える一冊です。
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- 編集:B‐ing編集部
- 出版社:徳間書店
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投稿日:2007-01-12 Fri
近衛文麿。天皇家の次に由緒正しい家に生まれ、日中戦争中に総理大臣を務めた貴族の政治家。
近衛に対する評価は、弱虫とか外交下手という悪いイメージが定着している。
この本は、著者がその汚名をはらそうと奮闘した渾身のノンフィクションです。
工藤美代子著
「われ巣鴨に出頭せず
近衛文麿と天皇」
の感想です。
![]() | われ巣鴨に出頭せず―近衛文麿と天皇 工藤 美代子 (2006/07) 日本経済新聞社 この商品の詳細を見る |
陸軍がどんどん支那の奥地へと戦線を拡大していった日中戦争。
一時、日本は敵である蒋介石の国民党軍と停戦に向けて交渉していたが、当時の首相の近衛は、「国民政府を相手にせず」と一方的に交渉を打ち切り更に戦争を続けることとなった。
この事実をとらえて、近衛を批判する人が多い。
実際、俺もこの本を読むまで近衛に対する印象は最悪だった。
しかし、ページをめくるたびに目からウロコが落ち、また、西洋列強を相手に政治をする緊張感を痛い程、実感した。
歴史を学ぶときに、責任を一人に押し付けたり、悪人だと決め付ければわかりやすくなる。
しかし、それだとイメージだけが先行して実際の事実を見逃してしまう事につながらないだろうか。
(例えば、靖国神社参拝の問題で、なぜいけないのかが問題になると、多く聞かれたのがA級戦犯が祀られているから・・・という理由。しかし、そもそもA級戦犯とはどういうものか、そして誰がA級戦犯で何をやった罪で裁かれたのかを知っているひとがどれだけいるのだろうか。
A級戦犯というイメージだけが巷に流れているのだ。
ちなみに、A級B級のアルファベットは罪の種類をわけただけで、罪の重さを格付けしているわけではないのだ・・・)
誰が悪い、あそこでああすればよかったなんて、まぁ面白半分に議論する分にはいいかも知れないが、真面目な議論で、日本の過去の到らない点をあげて批判しても始まらない。
だって、それって全部、「いまだから言える」ってだけだもん。
歴史を学ぶときは、なぜそんなことをしたのか。
戦争へと決断させたのはどういうことだったのかを理解し、その教訓を現代に生かすことが大切ではないかと思うのだ。
この本では、近衛の諸外国にたいする認識の深さが良くわかる。また、掲載されている論文の理路整然としている所は現代の政治家に学んでほしいね。
近衛は、日中でも日米でも戦争には消極的で、とくにアメリカとの開戦はなんとしても避けるようにと外交努力を続ける。
結局実らなかったが、この時期の日本がおかれている状況は本当に呼んでいて苦しくなる。
一方では日米開戦を声高に叫ぶ陸軍の連中がいて、何とかアメリカ側と接触を試みる近衛。
そこには、本当に国と国民の未来を考えている男がいた。
いやー、見直したよ、近衛公。
この時代は、日本だけではなく世界中が帝国主義の嵐に包まれていたから、軍部が威張るのはしょうがないのかもしれない。
新総理が組閣のときに、陸軍は新総理が気に入らないと、陸軍大臣を陸軍から出さないという嫌がらせをして自分達の意見を通そうとする。
陸軍が協力してくれなくては内閣もままならないため、総理大臣は協力せずにはいられない。
それから、大東亜戦争中の陸軍は、皇道派と統制派の争いとしてとらえるとわかりやすい。
皇道派とは、226事件を起こした一派で、親支那でソ連に注意し、それに向けて軍備せよ、としていたグループ。
しかし、強引にテロを起こしたことからこのグループの人間が内閣に入ることを昭和天皇はことごとくはねつける。
その結果、反支那だった統制派が陸軍の実権を握り、泥沼の日中戦争へと進んでいく。
もし、皇道派がいたら・・・歴史が変わっていたかも。
無駄なことを考えてしまう。
統制派の流れをくむ東條が首相と陸相を兼務して後に参謀総長まで兼ねるという強引なやりかたで推し進めた日米戦争。
結果は、近衛やそのほか冷静に分析していた政治家の思ったとおり、惨憺たる敗北だった。
戦後、戦犯を裁くだんになり、近衛もその責任を免れえまいと覚悟をきめていた。出頭要請されていた日、近衛は巣鴨には出頭せず服毒自殺をはかってその生涯を閉じる。
戦中、内大臣という天皇を補佐し、内閣が辞職したときに次の総理を実質的に指名していた役職にあった木戸幸一の責任が、実際より軽くGHQに報告されるあたりは読んでいてむかっ腹が立つ。
なんで近衛が死んで、木戸が死なないのか。
ノーマンというカナダ人と都留重人。
この二人の共産主義者を記憶に留めておこうと思った。
政治と外交、そして平和、国の舵取りの難しさと、時代のうねりの激しさにただただため息のでる一冊です。
最後にこの本に載っている近衛の論文を紹介します。
この考えの正しさに感服します。
「戦後の世界に民主主義、人道主義の思想が旺盛となるのはもはや否定できないところである。わが国がこの影響から免れ得ないのも当然のことだ。これらの思想は要するに人間の平等感から発するもので、自由民権や各国民平等の生存権や政治上の特権と経済上の独占の排除や機会均等などの主張の基礎をなしている。このような平等感は永遠普遍の根本原理のようなもので、これをわが国体に反すると思うのは偏狭の徒である。
ただし、遺憾に思うのは、わが国民はとかく英米人の言説に呑まれる傾向が強く、彼らの言う民主主義、人道主義というのをそのまま割引もせずに信仰謳歌するのは困る」
「日本人さえよければ他国はどうでも構わぬという利己主義をいうのではない。このような利己主義は人道の敵であって、新世界には通用しない旧思想である。
すなわち、日本人の正当なる生存権を確認し、この権利に対し不当不正なる圧迫をなすもののある場合には、あくまでもこれを争う覚悟がなければならない。人道のためには、時には平和を捨てねばならないときもあるのだ。
英米の論者は平和人道と一口にいうが、その平和とは『自己に都合よき現状維持』の平和のことであって、欧米人が戦前の状態が正義人道から見て最善の状態であることを前提にして論をなせば、それを撹乱するものはすべて人道の敵、ということになる。
欧州の戦前の状態が最善の状態だとして、これを破るものは人類の敵だとするのは何びとがさだめたことなのか」
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投稿日:2007-01-07 Sun
売れてます。この本。薄いです。この本。
やはり、売れる本は誰もが読める手軽さがないとね。
文字は大きめで、文章は少なめ。
読み始めて一時間もかからず読了です。
今日はいま売れまくりの本。
野口嘉則著
「鏡の法則」
の感想です。
![]() | 鏡の法則 人生のどんな問題も解決する魔法のルール 野口 嘉則 (2006/05/10) 総合法令出版 この商品の詳細を見る |
ホントに薄い。これで定価が(952+税)。
もっと安くてもいいかな。
頑張れば、立ち読みですぐに読めるよ。まじで・・・。
(でも、興味をもったら買ってくださいね・・・)
読んで頭に浮かんだのは、数年前に話題になった「チーズはどこに消えた?」っていう本。
チーズが消えたときの二匹のねずみの行動から人生の教訓や方向の決め方を教わるという本。
この本も、教訓や方法をそのまま載せるのではなく、実際の家族の話を通して、生き方や問題への取り組み方を考えるというもの。
その家族の話がちょっと、つまらない。内容じゃなく文章が・・・。
あらすじだけを読まされる苦痛。
そこから得られる人生へのテクニックはあるかも知れないけど・・。
まぁ、いがみ合いをやめ、人を許してあげましょうとこの本は言っていて十分納得できる。
それは、決して他人のためではなく自分のためでもあるのだ。
社会や人間関係に疲れきっている今の日本人がいかにも飛びつきそうな優しい本でした。
気の持ちようで、人生が大きく左右されるというのは、納得できるが、この本にでてくる家族が、すんなりと壁を乗り越えるので、ホントにそうなのかと疑いたくなるのだが・・・。
著者の経歴を見ると、決してカウンセラーの専門家ではないようなのだが、長年、企業を相手にセミナーをやってきた人らしい。
ブログもあるそうなので、興味がある方はどうぞ。
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投稿日:2007-01-03 Wed
あけましておめでとうございます。ことしもどうぞよろしくお願いします。
新年一発目は、この作家の本です。
ポール・オースター。
通(?)に評判の作家で、独特の幻想を交えた作風は多くの人を魅了しているらしい。
この著者の本は、「ルル・オン・ザ・ブリッジ」を読んで以来の読書です。
ということで、きょうはポール・オースター著
「ティンブクトゥ」
感想です。
![]() | ティンブクトゥ ポール・オースター (2006/09/28) 新潮社 この商品の詳細を見る |
この本の主人公、語り手はミスターボーンズ。
犬の視線で描かれます。
ミスターボーンズの飼い主というか、相棒はウィリー。
定職につかずに気が向けば放浪の旅に出るウィリー。
物語は、旅先でウィリーが力尽きて倒れているところから始まる。
ミスターボーンズは、ウィリーに促され、新たな飼い主を見つける孤独な旅にでる。
その先々で出会った人や出来事。
また、空想やウィリーの思い出が語られます。
文章がやっぱり独特で、とっつきにくいね。
これは、途中で挫折か?と思って読んでいたら、面白くなってきた。
なんといっても語りの妙。巧みな表現。的確の比喩。
文学の魅力に満ちているね。
最初、犬と人間の関係がよくつかめなくてわけがわからなかった。
どっちがどっちなのか。
これから読む人のために・・・・。
ウィリー → 人間 (飼い主)
ミスターボーンズ → 犬(ペット)
この関係と名前を覚えていればもう大丈夫。
読んでいくうちに完全にミスターボーンズと一緒になっていた。それで、心細くて、不安で・・・。
最後はホントに切なくて切なくて。
人間でも分かり合える人とであうのはとても難しいこと。
ウィリーとミスターボーンズ。
この二人は、分かり合える相手がたまたま人間と犬だっただけのこと。
まさに、魂と魂のつながる相手だったのだ。
それだけに互いが相手のことを思いやる。
ああ、切ない。
こんな相棒に出会えたらなんて素敵だろう。
ペットやそれ以上の関係となる存在を感じた一冊です。
![]() | ルル・オン・ザ・ブリッジ ポール・オースター (1998/10) 新潮社 この商品の詳細を見る |
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