投稿日:2006-08-23 Wed
NHK−BSの「週刊ブックレビュー」で紹介されていた本です。番組を見て、興味が湧いたので読んでみました。
今日は、小熊英二著
「日本という国」の感想です。
![]() | 日本という国 小熊 英二 (2006/04) 理論社 この商品の詳細を見る |
この本は、理論社がだしている「よりみちパン!セ」というシリーズの一冊です。
そのシリーズの紹介文はこんな感じ・・・。
「学校でも家でも学べない、キミが知りたい、リアルでたいせつな知恵が満載!! まったく新しいYA(ヤングアダルト)新書の登場です。」
リアルでたいせつな知恵、しかも学校でも家でも学べないってそりゃ読まなきゃダメでしょ・・・。
ちなみにこのシリーズ、田口ランディやみうらじゅんなんかも執筆陣に名を連ねている。伏見憲明なんかは二冊も書いている。
どういう人選なのかね。
その道の専門家に知識を披露してもらっているというわけじゃないし・・。
さて、この本は第1部は「明治の日本のはじまり」と題して、福沢諭吉の考えを紹介しながら、日本がどうして近代化、西洋化しようとしたかを解説している。
正直、ここは勉強になるね。福沢諭吉の考えがあらためて理解できるし、すごく真っ当なことを言っていたと感心。
「なんで学校に行かなくてはいけないか」という子供が誰でも思う疑問にも答えている。
しかーし、第2部はちょっといただけないよ。
「戦後の日本の道のりと現代」
まぁ、東京裁判史観と同じような感覚で戦後を解説。
戦争を犯したA級戦犯を靖国神社が勝ってに合祀して、それに外国が反発している・・・とか。
戦後の日本はアメリカの後ろ盾でアジア諸外国に賠償を、やめてもらったり、やすくしてもらったりして、経済援助という形にしてもらい、日本の企業が儲かる様にした。
朝鮮戦争では、アメリカ軍への補給の特需で日本の景気が回復して、屈指の好景気をもたらした。
そこまではいいのだが、国家賠償があいまいなため、いまだに各国の戦争被害者からは、日本の補償を求めて裁判を起こされるなど、不満がまだ残っている。
その例として、「従軍慰安婦」を上げている。
いまや朝日新聞さえもその取り扱いに慎重になっている慰安婦問題。
日本が国家としてその被害者に賠償するべきかのような印象を与えている。
日本や日本軍が政策として、命令として慰安婦に関与した事実は一切否定されたのは、いまや、誰も知っていることなのに・・。
そして歴史教科書を「侵略」を「進出」に無理やり書き換えさせたかのように、微妙な問題を事実のように書いている。朝日新聞も誤報だと認めたことなのに・・・。あきれるよ。(詳しくはここ)
歴史を伝えるのは、やはり、難しいことだと思う。
決まった理論や数式、実験によって導かれるものではないから・・。
基本的な考え方として、歴史は自分達の先祖が何を考え、どう行動したのか。
その当時の人たちの息遣いや体温を感じ取るべきだと思う。
もちろん、一方的な肩入れはダメだけど・・。
でも、今のこの安楽な時代から、当時の弱肉強食の帝国主義の吹き荒れる時代の日本とその政治家を批判しても無意味だと思うんだけどな。
やはりこの本は、日本人としての居心地の悪さを、戦争の日本の悪い部分を自ら告発することで解消しようとしている。
番組では、絶賛されていたけど、それほど読み応えはなかったな。
子供が読む本だから、大人ではもう通用しなくなった考えでもまだ使えるだろうとおもったら大間違いだよなぁ。
もっと、新しい見方や考えを教えてくれるかと期待したけど・・、もうちょっと新しい見方をしめしてくれるかと期待したんだけどなぁ。
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