投稿日:2006-07-08 Sat
妬み。それが人生を生きていくうえでパワーの源になる場合もある。
今日の映画の主人公は、同じチーム内で活躍するバスケットボールの名プレイヤーを妬み、貶めていく。
その名も「O」
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実はこの作品、シェークスピアの「オセロ」が原作。
舞台を現代のハイスクールにして人間の本性を描いている。
主人公のヒューゴは、名門の高校のバスケットチームに所属している。
そして、自分の父がチームのヘッドコーチをしている。
そのチームの中心選手は黒人のオーディン。
父のまなざしは自然とオーディンに向けられる。
学校でも家でも注目されるのは、オーディン。
バスケットでも活躍、その上、学校の理事長の娘の女の子、ディジーと付き合っている。
ヒューゴにはほしいものをすべて手に入れている様に見える。
ヒューゴは、父が自分よりもオーディンに愛情をそそいでいると想い、やがて、オーディンを貶めるため、あらぬ噂たて、周りの友達を利用する。
オーディンとともにチームの中心選手でオーディンの信頼を得ていた生徒に問題をおこさせ、オーディンとの仲に亀裂を生じさせ、ディジーと浮気をさせている様に思い込ませる。
事態は、ヒューゴの計画通りに進む。
それぞれ問題を抱えた彼らは、ヒューゴに相談する。
それをしおらしい顔をして聞き、冷酷に計画を進めるヒューゴ。
最後までうまくいくと思っていた計画だったが、思わぬことでその目論見はくずれていく。
いやー、全編、人間の邪悪で、隠しておきたいような本性を描いていていいんだ、これが。
さすが、シェークスピア。人間がどれだけ嫌な部分を持ち、いかに愚かな存在かを実感できる。
人にやさしく!
世界に平和を!
いつでも夢を!
大切で重要なメッセージだけど、やっぱり、そんな美辞麗句だけで人間は生きられない。
妬み、嫉妬、裏切り、嘘、欺瞞・・・。
その裏の部分があってこそ人間。
本性、見せろ・・・。
人間の本性をうまく覆い隠し、何とかうまくみんなで生きていけるようにするのが、伝統や文化だろう。
しかし、その本性をしっかり人々に認識させるのが娯楽や芸術の役目の一つ。
悲惨な事件が発生すると、それらしい顔をして伝えるニュースキャスター。
よくも知らないのに、さも悲しいような顔で故人の生前をしのぶ、ワイドショーのコメンテイター。
あれを観るたびにいつも、居心地の悪さを感じる。
人間は素晴らしい。だけど、それと同時にとてつもなく愚かな存在でもある。
いつでもそれを自覚していたほうが、はるかに世界の平和に貢献すると思うんだ。
本性、見せろ・・・。
たまには、人間の愚かさばかりを描いた映画もいいもんだよ。
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