投稿日:2006-06-05 Mon
浅田次郎。
またの名を泣かせの名士。
今日の本は、浅田さんの時代小説「お腹召しませ」でございます。
泣かせの部分はあまりありませんが、人気作家だけあって楽しめますよ。
![]() | お腹召しませ 浅田 次郎 (2006/02) 中央公論新社 この商品の詳細を見る |
時代小説ということで言葉や言い回しが古い。そこを、乗り越えればもうそこは浅田ワールド。
このくらいの読み物なら、軽〜く書いてやるぜ的な余裕が現れていて、浅田次郎ってやっぱすごいと思い知らされました。今更ながら・・・。
物語の前に、現代の語り手(著者自身)が祖父から聞いた話や、普段の生活で感じたことを元に武士の話を創作するという趣向の本。
幕末から明治へと時代が移り変わる時期の武士たちの姿。
それは、勇ましくも潔くもなく、今の日本人と変わらないような等身大の人間の営みがある。
切腹が遠い昔の出来事だったり、戦がもう何代も前に途絶えていたお武家の戸惑い。
侍という猛々しいイメージからは、思いつかないような人間的な葛藤が
描かれています。
加えて、江戸の雰囲気を存分に味わえる一冊でもあります。
当時の江戸の地図も付属で、サービス満点。
著者の歴史や時代小説に対する考えもあとがきで読むことができ、浅田フリーク以外にも、オススメの一冊。
この本で、八百八町へ、レッツ・トリップ。

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