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タウム1

Author:タウム1
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「自分の感性くらい 自分で守れ ばかものよ」 茨木のり子

この言葉を肝に銘じて、本や映画を鑑賞しています。
やっぱり読書はいいですね。
いつも何かしらの本を読んでいます。
ミステリーから純文学まで・・。
特にノンフィクションはやめられないですね。
知らなかったことがわかる快感、魂の解放って感じで・・・。

オススメ本・・・「おそめ」 伝説のホステスの生涯。何ともいえない思いになりますよ。 「わたしを離さないで」 この気高く、奥深い感じ。小説の魅力に満ち溢れてます。 オススメ映画・・「イン・ザ・ベッドルーム」 二人の女優の演技にホレボレします。  「ザ・コンテンダー」 信念を貫くとはこういうこと。強いメッセージを感じますよ。

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姉の過去を追って・・・ 真保裕一著 「最愛」
真保裕一 著 「最愛


著者の本を読むのは、久しぶりですね。
映画化もされた「ホワイト・アウト」と「黄金の島」を読んだ覚えがあります。
本屋でなんとなく見かけたこの目立つ表紙に惹かれて手に取りました。



最愛最愛
(2007/01/19)
真保 裕一

商品詳細を見る


小児科医として働いている、押村悟郎に、ある日、警察から電話がかかってくる。
それは、長年音信不通だった姉の千賀子がひどい怪我をして病院に運び込まれたというものだった。

なぜ、警察が・・・、しかも、居場所や連絡先さえ知らなかった姉なのに、どうして自分の携帯の番号を警察がしっているのか・・・。

数々の疑問と不安を抱きながら、姉が収容された病院にむかうと、頭部に銃弾を受け、半身にひどいやけどを負っていて重体だった。

いったい姉の身に何が起きたのか。
幼いときに両親をなくして、伯父と伯母にそれぞれ引き取られて離ればなれに暮らした姉弟。成人してからは、まったく連絡を取っていなかった。
これまでの空白の時間を埋めるように、姉のことを調べ始める悟郎。
すると、わずか二日前にある男と婚姻届を出していたことがわかる。
しかも、女房を殺して、前科のある男と・・・・。

そしてやがてわかってくる姉の過去と、事件のあらまし。

設定としては、興味を惹かれるようなかんじで期待したが・・・・。
まぁ、でもどこかでみたような感じもする。

悪くはないんですよ。
医師や病院や、ろくでもない親の姿なんかはリアルでいいと思うんだけどなんと言うかあまり面白くなかった。

弟が姉の過去を調べる必然性があまりわからなかったし、説得力がないんだよな。
全体的に薄味で、悟郎がいろんな会社とかをまわって目的を遂げるんだけど、その過程が長い。

終盤になって物語りは結末へと動くんだが、何ともすっきりしない。
最愛」 だれがだれをってことがわかるとなんとも後味わるい。

もうちょっと違う内容を想像していただけに、残念でならない。

次々と連載の依頼をこなさなければならない人気作家だから、しょうがないとは思うけど、この作品は確実に山と山の間の谷のような存在だと思う。

主人公が何から何まで心情吐露してくれてるから、すごくわかりやすいとは思いました。

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テーマ:ブックレビュー - ジャンル:小説・文学

小説 | 07:20:52 | Trackback(0) | Comments(0)
ねずみの親子の冒険   松浦寿輝著 「川の光」
松浦寿輝

川の光


たしかこの本は、王様のブランチで、松田さんのオススメとして取り上げられていた本だったと思います。司会の優香も結構絶賛していたのをなんとなく記憶しています。
だから、面白いんだろうなとなんとなく想像しながら読み始めたんですが・・・・。


川の光川の光
(2007/07)
松浦 寿輝

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チッチとタータとお父さん。
この3匹のねずみが、工事で今、住んでいる川岸を追われ、安住の地を求めて旅をするという話。

読み始めた段階で、早めに判断すればよかったんですが、いい年した大人が読むような本ではなかったです。
(決して悪い本ではないと思うんですが・・・・。)

全体的に、何というかキレイごとをならべたような世界観。

児童文学の雰囲気をだしつつ、大人の読者にも読んでもうらおうと思っているような色目を使っている感じを受けました。

これは、新聞の夕刊に連載されたものだそうです。

まぁ、だから、子供や若者向けって感じだとは思いますが、それにしては、ところどころ言葉が難しいものを使ったりしている。

内容は、いいオッサンが読むには甘ったるいような内容なので、なんともバランスが悪い。

普段、気にせずにすごしている草むらにも、豊かな生命の営みが繰り広げられているっていう視点で始まるけれど、途中、動物病院の夫婦の人間の視点になる。

そこはちょっと、興ざめ・・・。
動物の世界の話だろって突っ込みましたよ。

悪い本ではないんですよ。こういう物語を欲している人が読めばいいとは思うんですが。

ちょっと、俺には合わなかった。
いつもなら合わないと思ったらすぐに読むのをやめるんだけど、この本だけはずるずると読んでしまいました。

最後まで、まぁ、動物の心温まる話が続きましたよ。

それはそれでよしとするが、著者はご丁寧にあとがきまで書いて下さっています。

それが、いかにも素晴らしい物語を書き上げた作家って感じで悦に入っている様子にちょっと
寒気を覚えました。

それほどのものじゃないよ・・・と誰か言ってあげてもいいのに。

川の光川の光
(2007/07)
松浦 寿輝

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テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

小説 | 00:47:38 | Trackback(0) | Comments(0)
手と手を合わせて 佐藤正午 著 「5」
佐藤正午著  「

結構、いろんなところで評判になっているようですね、この本。
なんとも不思議な魅力に満ちている本でした。


55
(2007/01)
佐藤 正午

商品詳細を見る


この佐藤正午さんの本は、今回、初挑戦でしたが、いやー、よかった。
さすがに、批評で取り上げられるだけのことはあるわ。

何よりもまず文章がいいです。
なんともさらっとしていて、しかも抑え気味の表現で・・・。
しかも、ほんのちょっとなにかをにおわせるような、謎めいた感じを漂わせる。
読みやすいかどうかといったら、決してそうではないんだけど、自分の内面を見つめながら
あるいわ自らの経験や過去を振り返りながら、この本の内容にはまりました。

語り手は、津田伸一という小説家。
彼の不倫相手の旦那の不思議な体験から、津田も奇跡な体験をするようになる。

ざっと書くとこんな安っぽい感じになるんだけど、語り方が巧みだから先を知りたくなるように興味をそそられながら読みました。

二度離婚して、自由奔放にネットで知り合った女たちとの逢瀬を繰り返す作家。
やがて、唯一の頼みの綱の編集者からも見放されて、堕ちてゆく。

決してみじめったらしい感じでなく、作家のその後の成り行きを描いている。
しかし、なんとも言えない、もの悲しい感覚にとらわれました。

特殊な能力を身に着けた作家の、新たな生活にむけての旅立ちは、避けられない厳しいさだめに踏み出す姿はとても印象に残った。

読了するまではかなりの労力を必要とした。
それだけ、いろいろな脳細胞とか感覚器官を刺激されたんだと思う。

まさに五感のすべてを総動員して味わう作品という感じかな。


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小説 | 22:12:51 | Trackback(0) | Comments(0)
九州で起きた殺人  吉田修一著 「悪人」
吉田修一 著

悪人

おそらくは著者、渾身の一作なのではないかと思いましたね。
それは、本の厚さからも伝わってきましたよ。

それならばと、この作家のファンとして、襟を正して読みはじめましたよ。


悪人 悪人
吉田 修一 (2007/04)
朝日新聞社出版局
この商品の詳細を見る



朝日新聞に連載されていた小説です。
著者の作品は結構好きで、「東京湾景」とか「ランドマーク 」とか「パレード」とか「長崎乱楽坂」とか結構好きで読んでました。

著者の本は、場所を細かに描くのが特徴だと思うのだが、今回はその特徴がより濃くでている印象を受けた。

何せ地名や場所や道路名なんかが事細かに出てくるから、地図を見て、位置関係を確認しながら読みました。

東北出身の自分でも現場の様子が容易にわかるほど、著者は場所や状況の描写を入念に書いている。

おそらくは何度も現場を取材したのではないか。
かなり力が入っているのが、文章からも伝わってきましたよ。

物語としては、佐賀県と福岡県の県境の三瀬峠で保険外交員の女の死体が見つかり、その事件の真相やその事件にかかわるあらゆる人物の内面を描くというもの。

全体的な印象としては、宮部みゆきの「模倣犯」の印象。
つまりは、犯罪にかかわるあらゆる人物、加害者、被害者、両方の家族なんかを描いている。

似ているものの、読後感はかなりちがう。
なんというか、ちょっと感傷的すぎるかな・・・・。

途中から男と女の逃避行になってきて、どうなるのかとひっぱっていくんだけど・・・。
ラストが中途半端な印象を受けた。

しかーし、全体をとおして面白く読みましたよ。
登場する人物が、とにかくリアル。

登場人物のほとんどの内面。悪意や猜疑心、欺瞞や嘘や虚栄心が繊細に描かれているのが読みどころでもある。
ただ、人間の心のうちに隠されていたような、どろどろとした気持ちを何人分も味わうからかなり疲れるけど・・・。

でも、いろんな人の人生を一気に体験したような感覚。

著者渾身の大作なだけあってなかなかの読み応えでした。


悪人 悪人
吉田 修一 (2007/04)
朝日新聞社出版局
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小説 | 02:19:10 | Trackback(14) | Comments(13)
幻の落語原稿  辻原 登著 「円朝芝居噺 夫婦幽霊」
円朝芝居噺 夫婦幽霊


三遊亭円朝。
落語界では、伝説の名人なんでしょうね。

著者の並々ならぬ円朝に対する情熱が伝わってくる本でした。

円朝芝居噺 夫婦幽霊 円朝芝居噺 夫婦幽霊
辻原 登、菊地 信義 他 (2007/03/21)
講談社
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また本のつくりが凝りに凝っていて、円朝の幻の落語の原稿を発見したって所から始まって、それがまた普通の言葉じゃなくて速記でかかれていて、その速記を文字におこしたものを、ここにご披露するって趣向。


肝心のその落語「夫婦幽霊」
安政の大地震と江戸城本丸金蔵破りを絡めた、捕り物帳的な内容。

軽妙洒脱なしゃべり口の文章で、もうすらすら読めてしまいます。
すんなりと引き込まれて、すぐに先が読みたくなりましたね。

江戸情緒を味わいながら、人間の業とか欲望なんかが語られます。
出てくる人が実に飾らない市井の人間達で、ホント生き生きしている。

結構、悲惨な内容なんだけど、人間はこんなに残酷にもなるよって軽い感じで教えてくれて、なんとも味わい深かった。

最後に、後日談的なエピソードも書かれている。

虚と実が入り乱れて、独自の物語を作りましたね。

人間くさい、弱くて薄汚い人間の落語を聴いたって感じで満足です。

円朝芝居噺 夫婦幽霊 円朝芝居噺 夫婦幽霊
辻原 登、菊地 信義 他 (2007/03/21)
講談社
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小説 | 13:53:26 | Trackback(2) | Comments(3)
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