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Author:タウム1
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「自分の感性くらい 自分で守れ ばかものよ」 茨木のり子

この言葉を肝に銘じて、本や映画を鑑賞しています。
やっぱり読書はいいですね。
いつも何かしらの本を読んでいます。
ミステリーから純文学まで・・。
特にノンフィクションはやめられないですね。
知らなかったことがわかる快感、魂の解放って感じで・・・。

オススメ本・・・「おそめ」 伝説のホステスの生涯。何ともいえない思いになりますよ。 「わたしを離さないで」 この気高く、奥深い感じ。小説の魅力に満ち溢れてます。 オススメ映画・・「イン・ザ・ベッドルーム」 二人の女優の演技にホレボレします。  「ザ・コンテンダー」 信念を貫くとはこういうこと。強いメッセージを感じますよ。

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■広   告

九州で起きた殺人  吉田修一著 「悪人」
吉田修一 著

悪人

おそらくは著者、渾身の一作なのではないかと思いましたね。
それは、本の厚さからも伝わってきましたよ。

それならばと、この作家のファンとして、襟を正して読みはじめましたよ。


悪人 悪人
吉田 修一 (2007/04)
朝日新聞社出版局
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朝日新聞に連載されていた小説です。
著者の作品は結構好きで、「東京湾景」とか「ランドマーク 」とか「パレード」とか「長崎乱楽坂」とか結構好きで読んでました。

著者の本は、場所を細かに描くのが特徴だと思うのだが、今回はその特徴がより濃くでている印象を受けた。

何せ地名や場所や道路名なんかが事細かに出てくるから、地図を見て、位置関係を確認しながら読みました。

東北出身の自分でも現場の様子が容易にわかるほど、著者は場所や状況の描写を入念に書いている。

おそらくは何度も現場を取材したのではないか。
かなり力が入っているのが、文章からも伝わってきましたよ。

物語としては、佐賀県と福岡県の県境の三瀬峠で保険外交員の女の死体が見つかり、その事件の真相やその事件にかかわるあらゆる人物の内面を描くというもの。

全体的な印象としては、宮部みゆきの「模倣犯」の印象。
つまりは、犯罪にかかわるあらゆる人物、加害者、被害者、両方の家族なんかを描いている。

似ているものの、読後感はかなりちがう。
なんというか、ちょっと感傷的すぎるかな・・・・。

途中から男と女の逃避行になってきて、どうなるのかとひっぱっていくんだけど・・・。
ラストが中途半端な印象を受けた。

しかーし、全体をとおして面白く読みましたよ。
登場する人物が、とにかくリアル。

登場人物のほとんどの内面。悪意や猜疑心、欺瞞や嘘や虚栄心が繊細に描かれているのが読みどころでもある。
ただ、人間の心のうちに隠されていたような、どろどろとした気持ちを何人分も味わうからかなり疲れるけど・・・。

でも、いろんな人の人生を一気に体験したような感覚。

著者渾身の大作なだけあってなかなかの読み応えでした。


悪人 悪人
吉田 修一 (2007/04)
朝日新聞社出版局
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テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

小説 | 02:19:10 | Trackback(15) | Comments(13)
コメント
タウムさん、コメント&TBありがと~\(^o^)/

タウムさんは吉田作品をたくさん読んでいらっしゃるのね。
私は、この作品が初吉田作品でした。

何だか、一番最初にすごいものにぶち当たってしまったような気がしています(*^_^*)

>登場する人物が、とにかくリアル。

うんうん。本当に。「匂いがある」登場人物って、こういう感じなんだろうなぁなんて思いました。

また、ちょくちょく遊びに来させていただきますね♪
よろしくです(*^_^*)
2007-11-15 木 20:53:20 | URL | そら [編集]
TBありがとうございました。
まさに渾身の一冊でしたね。
非常に読み応えがあって、被害者の父親の言葉などいくつも胸に響く言葉がありました。
そして、悪人って一体どういう人のことを言うんだろうかと、考えてしまう作品でもありました。
2007-11-15 木 21:30:38 | URL | エビノート [編集]
タウムさん、こんばんは。
>いろんな人の人生を一気に体験したような感覚
本当にそうですよね。
それぞれの想いを考え、読んだ後暫く放心状態でした。


2007-11-15 木 22:36:49 | URL | なな [編集]
法律上は、手を下したヤツなんだろうけど、
本当の「悪人」って誰?
と、考えさせられました。

コメント、ありがとうございました。
2007-11-15 木 23:56:39 | URL | じゅずじ [編集]
こんばんは。
読み応えがありましたね。
「悪人」というタイトルの意味を、
とても考えさせられました。
2007-11-16 金 02:37:06 | URL | 藍色 [編集]
内面も外面も描写がリアルなだけに、
こちらに流れ込んでくるものがあって疲れもしましたね。
著者渾身の!というのが伝わってきました。
2007-11-16 金 07:08:51 | URL | ふらっと [編集]
おはようございます。タウムさん。
この作品に出てくる場所と、割と近いところにすんでいるので、余計に感情移入してしまった作品でもあります。
今年のマイベスト3には入る作品です。
2007-11-16 金 08:48:18 | URL | ゆう [編集]
こんばんは。
コメント,TBありがとうございました。

まさに大作。充実至福の読書時間でした。
タイトル、深かったですね。
いろいろ考えることがありました。
2007-11-16 金 20:51:05 | URL | ちきちき [編集]
タウムさん こんばんは。
TB・コメントありがとうございます。
それぞれの心理描写が素晴らし
かった。実際の事件をモチーフに
していて、とてもリアルでした。
読みごたえのある一冊でしたね♪
2007-11-16 金 22:45:13 | URL | naru [編集]
はじめまして、TBありがとうございます。

私とはほとんど反対のご意見ですが 興味深く拝読させていただきました。 今後ともよろしくお願いします。
2007-11-17 土 07:50:09 | URL | zio [編集]
コメントありがとうございました 吉田修一氏は初読みでタイトルの悪人に惹かれて読みました
センチメンタルな感情と文章が、うまく相まってたと思います
2007-11-17 土 13:12:47 | URL | きりり [編集]
こんばんわ。
コメント&TBありがとうございました。
こちらからもTBさせていただきました。
タウムさんの言う通り、位置関係とかも
丁寧に調べて書いたんでしょうね。
あまりに吉田さんらしくないテイストの作品だったけど、
意外に面白かったです。
2007-11-18 日 02:19:22 | URL | ともみ [編集]
タウムさん、おはようございます。
読み出したら止まらない小説でしたね。
考えさせられました。
TBもありがとうございました。
2007-11-19 月 09:31:13 | URL | かなかな [編集]
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